ライフ

電車で気づかれずにできる「尿失禁を予防する」エクササイズ

諏訪中央病院名誉院長の鎌田實医師

諏訪中央病院名誉院長の鎌田實医師

 いくつになっても動ける体をつくるには、日頃から運動を続けていることが大切だ。けれど、新型コロナウイルスによる自粛生活で、運動不足になる人が多い。諏訪中央病院名誉院長の鎌田實医師が、毎日続けられるエクササイズとそのポイントを紹介する。

 * * *
 体を動かすときに、ぜひ意識してもらいたいのは、骨盤底筋群である。加齢とともにトラブルが多くなる尿失禁を予防、改善するためだ。尿失禁にはいくつかタイプがある。中高年の男性に多いのが、前立腺肥大症が原因で過活動膀胱になる例。過活動膀胱になると、膀胱に尿が溜まっていないのに尿意を催して、トイレに駆け込むことが増える。

 くしゃみや重いものを持ったとき、ほんの少し尿がもれてしまう腹圧性尿失禁は、女性に多いが、男性にもある。さらに男性には排尿後滴下といって、用を足し終わった後、尿道に残った尿がズボンを濡らしたりして焦ることも。

 こうした尿失禁を予防するには、運動で肥満を防ぎ、骨盤底筋群を鍛えておくことだ。放っておけば、外出がおっくうになり、フレイル(心身が衰えた状態)につながってしまいかねない。

 骨盤底筋群を鍛えるには、男性の場合、肛門をキュッと締めて、ゆっくりと内臓のほうへ引き上げるようにすること。そのまま5秒間キープして、力を抜く。これを10回ほど繰り返そう。

 電車でつり革につかまりながら、座席に座りながらやっても、人に気づかれない。コツを覚えたら、スクワットをしながらやってみよう。

【プロフィール】
鎌田實(かまた・みのる)/1948年生まれ。東京医科歯科大学医学部卒業後、長野県の諏訪中央病院に赴任。現在同名誉院長。チェルノブイリの子供たちや福島原発事故被災者たちへの医療支援などにも取り組んでいる。著書に、『人間の値打ち』『忖度バカ』など多数。

※週刊ポスト2020年10月16・23日号

関連記事

トピックス

NHK中川安奈アナウンサー(本人のインスタグラムより)
《広島局に突如登場》“けしからんインスタ”の中川安奈アナ、写真投稿に異変 社員からは「どうしたの?」の声
NEWSポストセブン
コーチェラの出演を終え、「すごく刺激なりました。最高でした!」とコメントした平野
コーチェラ出演のNumber_i、現地音楽関係者は驚きの称賛で「世界進出は思ったより早く進む」の声 ロスの空港では大勢のファンに神対応も
女性セブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン
カラオケ大会を開催した中条きよし・維新参院議員
中条きよし・維新参院議員 芸能活動引退のはずが「カラオケ大会」で“おひねり営業”の現場
NEWSポストセブン
元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
ゆずりあい、ぶつからないように配慮するつもりがまったくない「どかないおじさん」がいる(イメージ、時事通信フォト)
新社会人が戸惑う「どかない系おじさん」 大柄な男性には場所をゆずり、女性が接触すると怒鳴り散らす
NEWSポストセブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
5月31日付でJTマーヴェラスから退部となった吉原知子監督(時事通信フォト)
《女子バレー元日本代表主将が電撃退部の真相》「Vリーグ優勝5回」の功労者が「監督クビ」の背景と今後の去就
NEWSポストセブン