芸能

玉木宏ドラマも 極道コメディは安心して笑えるファンタジー

極道がハマり役の玉木宏

 連続ドラマ『極主夫道』(日本テレビ系)が、初回から世帯平均視聴率二桁をキープし好調を続けている。SNS上には放送中から「笑い過ぎてる」「笑いが止まらない」などの言葉が並び、ハマる人が増加中だ。“極道コメディ”はなぜ笑いを生むのだろうか? コラムニストのペリー荻野さんが解説する。

 * * *
 玉木宏が極道から足を洗って専業主夫になった男・龍を演じて話題のドラマ『極主夫道』。かつて“伝説の極道”と呼ばれた彼の周囲では、常に思わぬドタバタが巻き起こる。ついこの間まで高橋一生と双子役で竜の道にいた玉木が任侠の道でも龍になっているというのも面白い。

 極道を主人公にした映画やドラマはこれまでにもいろいろあったが、ここ数年、コメディが人気だ。浅田次郎原作の三度目のドラマ化となった2017年の『プリズンホテル』(BSジャパン)は、生真面目なホテルマン花沢(ココリコ・田中直樹)が「支配人になれる」と喜んで務めた先がオーナー(柄本明)も従業員もすべてこわもての怪し気なホテル。

 いきなり「組はどちらで?」と聞かれ、「どう見てもあちらの方なんですけど」とビビる花沢のところに、雲隠れ中の演歌歌手(映画『極道の妻たち』でも知られるかたせ梨乃)や警察の団体、ホテル乗っ取りを企む元極道などワケアリ客が次々やってきて、ドスあり、日本刀あり、機関銃あり、ダイナマイトあり!?の大騒動が続く。

 また、昨年公開の映画『任侠学園』は、世直しが大好きという組長(西田敏行)の意向で、借金で倒れかけた学校再建をすることになった組の面々(西島秀俊、伊藤淳史、池田鉄洋ら)の奮闘を描く。
 
 極道コメディの一番のポイントは、怖い顔とやってることとのギャップだ。黒シャツに黄色いサングラス、口ひげに鋭い眼光で、どう見ても「現役」に見える龍がエプロンをして、かわいい弁当を作り、ママチャリを飛ばすだけでも笑える。龍が「ヘタこいてしまった」と血まみれ?と思ったら、暴れネコのせいで赤ワインを頭から被った状態だし、「独自のルートでどえらいブツが」と言うので、何かと思ったらとげとげの皮つきランブータンだった。

 一方で家事下手の愛妻・美久(川口春奈)が作った黒焦げのナポリタンを「ええ歯ごたえや」「ほどよい苦味や」とせっせと食べる。彼の決めセリフは「主夫、なめたらあかんぜー!!」である。

関連キーワード

関連記事

トピックス

降谷健志の不倫離婚から1年半
《降谷健志の不倫離婚から1年半の現在》MEGUMIが「古谷姓」を名乗り続ける理由、「役者の仕事が無く悩んでいた時期に…」グラドルからブルーリボン女優への転身
NEWSポストセブン
警視庁がオンラインカジノ店から押収したパソコンなど(時事通信フォト)
《従業員や客ら12人現行犯逮捕》摘発された店舗型オンカジ かつての利用者が語った「店舗型であれば”安心”だと思った」理由とは?
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《前所属事務所代表も困惑》遠野なぎこの安否がわからない…「親族にも電話が繋がらない」「警察から連絡はない」遺体が発見された部屋は「近いうちに特殊清掃が入る予定」
NEWSポストセブン
放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、さまざまな障壁を乗り越えてきた女性たちについて綴る
《佐々木希が渡部建の騒動への思いをストレートに吐露》安達祐実、梅宮アンナ、加藤綾菜…いろいろあっても流されず、自分で選択してきた女性たちの強さ
女性セブン
看護師不足が叫ばれている(イメージ)
深刻化する“若手医師の外科離れ”で加速する「医療崩壊」の現実 「がん手術が半年待ち」「今までは助かっていた命も助からなくなる」
NEWSポストセブン
(イメージ、GFdays/イメージマート)
《「歌舞伎町弁護士」が見た恐怖事例》「1億5000万円を食い物に」地主の息子がガールズバーで盛られた「睡眠薬入りカクテル」
NEWSポストセブン
キール・スターマー首相に声を荒げたイーロン・マスク氏(時事通信フォト)
《英国で社会問題化》疑似恋愛で身体を支配、推定70人以上の男が虐待…少女への組織的性犯罪“グルーミング・ギャング”が野放しにされてきたワケ「人種間の緊張を避けたいと捜査に及び腰に」
NEWSポストセブン
和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
【新宿タワマン殺人】和久井被告(52)「バイアグラと催涙スプレーを用意していた…」キャバクラ店経営の被害女性をメッタ刺しにした“悪質な復讐心”【求刑懲役17年】
NEWSポストセブン
女優・遠野なぎこの自宅マンションから身元不明の遺体が見つかってから1週間が経った(右・ブログより)
《上の部屋からロープが垂れ下がり…》遠野なぎこ、マンション住民が証言「近日中に特殊清掃が入る」遺体発見現場のポストは“パンパン”のまま 1週間経つも身元が発表されない理由
NEWSポストセブン
幼少の頃から、愛子さまにとって「世界平和」は身近で壮大な願い(2025年6月、沖縄県・那覇市。撮影/JMPA)
《愛子さまが11月にご訪問》ラオスでの日本人男性による児童買春について現地日本大使館が厳しく警告「日本警察は積極的な事件化に努めている」 
女性セブン