【絶対食1】納豆
日本人に生まれたならば、納豆を常食しない手はありません。安い、美味い、体にいい。私も毎日1パック食べています。
2020年1月29日の「BMJ(British Medical Journal)」に国立がん研究センターのチームによる興味深い論文が出ました。その研究では、1995年と1998年に、過去に循環器疾患にかかったことのない45~74歳の男女約9万人(10都府県)に食事に関するアンケートを行っています。さらに、その後約15年間の追跡調査によって死亡リスクを調べました。
すると、納豆が死亡リスクを下げるということがわかったそうです。具体的には、1日あたりの納豆摂取量を、多い人から少ない人まで5つのグループに分け比べてみると、毎日25グラム(半パック程度)食べるグループは、まったく食べないグループより、循環器疾患で死亡するリスクが2割少ないという結果が出たのです(男女とも)。
納豆は、現代人に不足している3つの栄養素(ビタミンD・マグネシウム・亜鉛)も豊富ですし、骨を丈夫にしてくれるビタミンKも含まれています。
さらに、特有成分のナットウキナーゼが抗血栓効果を持っているため、血液をサラサラにして、心筋梗塞や脳梗塞の予防に寄与します。また、納豆には腸内細菌のバランスを整える働きがあることもわかっています。
まさに、日本が誇るスーパーフード。季節を問わず、冷蔵庫に常備しておきたい食品です。ただし、「納豆はご飯にかけて食べるもの」という固定観念は捨ててください。ご飯の食べ過ぎは糖質過多の原因となり、禁物です。油揚げに包んで焼いたり、豆腐にかけたり、青菜と和えたり、オムレツの具にしたりと、いろいろな食べ方を試してみてください。
【絶対食2】卵
卵には、ヒトのタンパク質を構成する約20種類のアミノ酸がほぼ完璧なバランスで含まれています。また、たくさんのビタミンやミネラルも有しています。なかでも、レシチンという脂質は細胞膜をつくるために欠かせません。卵も、毎日1個は食べたい素晴らしい健康食材です。
ところが、中高年の女性を中心に、卵を避けているという方が多いようです。これは「卵がコレステロール値を上げる」という都市伝説が幅をきかせているからではないでしょうか。