今年に入ってからはますます活躍の幅を広げるようになる。7月10日にオリコンが発表した「2020上半期ブレイク芸人ランキング」では、なんと1位を獲得。テレビやラジオ、雑誌などへの露出も急激に増加し、人気芸人としての地位を確立していった。
2010年以降の新しいお笑い芸人、すなわち「お笑い第7世代」が群雄割拠するなか、彼らが人気を集めている理由について、お笑い評論家のラリー遠田氏が分析する。
「ぺこぱは第7世代と言われることも多いのですが、ほかの第7世代芸人に比べると、芸歴も年齢も上の苦労人です。売れるためにさまざまな種類のネタを作って試行錯誤を繰り返した末に、M-1グランプリで見せた“優しいツッコミ”の漫才にたどり着きました。
M-1で注目されるようになってからは、バラエティ番組で見かける機会も増えました。2人ともキャラクターがはっきりしていて、子供や女性からも愛される存在です。底抜けに明るいシュウペイさんと、やや心配症でかっこつけたがりの松陰寺太勇さんのキャラクターの違いも際立っていて、バランスのいいコンビだと思います」
若さや新しさを売りにするのではなく、しっかりと熟考したネタで勝負してきたぺこぱは、仮に「第7世代」ブームが過ぎ去ったとしても、お茶の間を笑いの渦に包んでいきそうだ。
●取材・文/細田成嗣(HEW)