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2020.11.20 07:00  NEWSポストセブン

元ヤクルト今浪隆博 部員10人の軟式野球チームで新たな挑戦

ドロップアウトも大舞台での活躍も味わった経験を生かす(時事通信フォト)

ドロップアウトも大舞台での活躍も味わった経験を生かす(時事通信フォト)

 創部1年目の軟式野球実業団チーム「ゴリラクリニックベースボール」の監督を務めるのは、2017年まで日本ハム、ヤクルトで活躍した今浪隆博(36)だ。部員はわずか10名。監督も部員も一度は「野球と決別した道」を歩んだ人が再びグラウンドに集まり、軟式野球に夢を託す。

 今浪は現役引退後、「グラウンドに戻ることは二度とない」と考えていたという。ヤクルトで1軍の戦力として活躍していた2016年のシーズン中に「甲状腺機能低下症」という病に襲われ、鬱病になった。

「球場に近づくと涙がポロポロ流れて誰とも話したくなかった。『自分はなぜここにいるんだろう』と辛い、苦しい思いで一杯になって……なぜそういう感情になるのかうまく説明がつかないのですが、野球から離れると穏やかな気持ちになって大丈夫なんです。これ以上、プロ野球選手でいるとチームに迷惑をかけてしまう。引退が決まった時は草野球もやらないと思ったし、監督をやるなんて想像もしなかった」(今浪)

 2017年で現役を引退すると、アスリートが抱えるメンタルの問題をサポートしたいという思いからスポーツメンタルコーチの資格を取得して活動しているが、グラウンドとは距離を置いていた。周囲の人間も今浪を気遣っていたのだろう。

 そんな今浪に「ウチのチームで監督をやってくれないか」と、思いもよらぬオファーが飛び込んだのは昨年6月だった。熱心にオファーをしたのが、京都・平安高(現・龍谷大付属平安高)で同級生だった柊裕介氏だ。

「このチームの監督は今浪が適任だと思ったんです。アマチュア球界にはプロを目指したけど途中でドロップアウトしたなど、色々な悩みを抱えた選手がいる。その選手たちの気持ちを汲み取ってチームを一つの方向性に導けるのは彼しかいなかった」(柊氏)

 猛アプローチを受けた今浪は悩んだが、「気心知れている柊が誘ってくれたのが大きかった。不安の方が大きかったですが、自分が役に立てるならば」と引き受けた。

「想像以上に能力が高い10人」

 同チームは男性専門の美容クリニック「ゴリラクリニック」の軟式野球実業団チーム。会社の知名度を高めるために創部されたが、昨年7月に部員を募集すると「破格の待遇」と話題を呼んだ。入社して野球部に入部すると、月給25万円に加えて野球手当3万円、さらに野球での活躍に応じ、最大100万円のインセンティブが支給される。また、都内に室内練習場も完備。仕事後は練習できる環境で、今年2月には宮古島でキャンプを行っている。

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