紅葉のJR飯田線を走る秘境駅号と天竜川(時事通信フォト)
単に秘境駅を巡るだけなら、退屈してしまうローカル線の旅だが、不便をレア体験に変換して楽しめるようなイベントが乗客を飽きさせない。そういった工夫が多くの旅行者を魅了する一因にもなり、リピーターを呼ぶことにもつながる。
「コロナの影響もあって記念パネルを持っての記念撮影といった一部のイベントは実施できませんが、そのかわりに車内放送などで楽しんでいただけるよう工夫を凝らしています」(同)
今年の秘境駅号は、11月22日が最終運行日となっている。すでに予約が殺到している状態で、乗車は難しい。しかし、秘境駅号ではなくても飯田線を一人で乗り鉄することはできる。また、飯田線のほかにも、全国には飯田線と比肩するような地方路線がある。飯田線まで足を運ぶことはできなくても、地方路線の秘境駅を巡るという楽しみ方もあるだろう。
かつて、国鉄は”ディスカバー・ジャパン”を打ち出して地方へと誘った。コロナで密を避けることが呼びかけられる中、これからは人里から離れた秘境駅を巡る鉄道旅がトレンドになるかもしれない。