RFT療法の画像
RDT療法導入以前の6月までの重症患者の死亡率と以降を比較してみると、導入前は29例で9例が亡くなり、死亡割合は31%。導入以降は17例中1名が死亡し、割合は6%と大幅に低下した。
「死亡割合を統計学的に解析したら、RDT療法群が非RDT療法群に比べて有意に死亡率が低いという結果となりました。RDT療法を実施した患者に問題になる副作用は出ていません。症例数や条件などが同一ではなく、単純に比較できませんが、新型コロナの重症患者の死亡率低下には効果のある治療法だと思います」(出雲呼吸器内科部長)
優れた効果の治療法が確立されつつあることで、今後は感染による差別や偏見などの改善にもつながる、と期待は大きい。
取材・構成/岩城レイ子
※週刊ポスト2020年11月27日・12月4日号
出雲雄大 日本赤十字社医療センター呼吸器内科部長