「新春成田山初詣」の申し込み書、こちらも政治資金収支報告書には不記載だったイベント
同ホテルに大宴会場の「鳳翔」で立食パーティーを開催する料金基準を質問すると、「費用はケースバイケースで、1万5000円で2時間のパーティーを1500名さまで用意しております」と回答した。
報告書に記載のない菅氏の「春の集い」はこの年だけではなかった。菅氏のブログには、野党時代の2012年3月に著書『政治家の覚悟』を自費出版(今年文春新書で再版)したのに合わせて4月に「出版記念春の集い」を開催し、「恒例の『春の集い』を実行委員会主催のもと、今年は出版記念として開催していただきました」と綴っている。
その後も毎年、「春の集い」を開催していることが遊佐氏のブログで確認できた。菅事務所の説明はこうだ。
「春の集いは当初、地域の有志の方が設けていただいた歓談の場(実行委員会主催)に代議士が参加していた。その後、国政報告会を主体にした集まりとなり、平成28年以降は、政党支部主催の報告会としました。同年は熊本地震が発生したことから、国政報告会のみの会とし、飲食の提供はしていません。会場費は政党支部から出し、参加費はいただいておりません。平成29年以降は飲食を提供しているので参加費を徴収し、政党支部で収支を報告している」
確かに2016年(平成28年)の政党支部の報告書には「国政報告会会場費」(4月27日)として約169万円、それとは別に「会場費キャンセル料」(約74万円)が同ホテルに支払われている。
この年は4月14日に熊本地震が発生し、大きな被害が出た。そのため、有料の飲食パーティーを開けず、菅事務所が政治資金からホテルに「キャンセル料」を支出しなければならなかった事情が読み取れる。