ナリタブライアン(時事通信フォト)

1994年には菊花賞を2位と7馬身差で勝利したナリタブライアン(時事通信フォト)

 世代交代に期待する声がある一方、このレースでの引退を宣言した5歳馬のアーモンドアイにも期待が集まる。

「一昨年のJCで圧倒的な強さを見せつけてくれました。全盛期に比べて衰えはあると思いますが、3歳馬には負けない貫禄があります」(前出・阿部氏)

 ラストランで花を持たせたいというファン心理もあるようだ。

「牡馬相手に強い競馬をしてきたアーモンドアイです。引退し繁殖牝馬になる前に負けたがるわけがない。歴代最強馬として有終の美を飾る」(前出・黒鉄氏)

 もちろん、3頭の三冠馬以外にも、実力馬が揃う。たとえば香港のGIで勝利した実績を持つグローリーヴェイズ。

「昨年12月の香港GI、前走の京都大賞典(GII)で2400メートルの距離を勝っており、距離適性はある」(前出・阿部氏)

 しかし、ファンの声を代弁するように黒鉄氏はこう断じた。

「三冠馬の3頭がずば抜けているのは明らか。ここに穴を開けるくらいの馬がいるなら、これまでに開けていないとおかしい。3頭以外が勝つ展開は考えられない」

※週刊ポスト2020年12月11日号

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