ライフ

【著者に訊け】若者研究の第一人者・原田曜平氏『Z世代』

原田曜平氏が新作を語る

原田曜平氏が新作を語る

【著者に訊け】原田曜平氏/『Z世代 若者はなぜインスタ・TikTokにハマるのか?』/光文社新書/920円+税

 例えばテレビ業界。視聴ターゲットを中高年に頼り、若者に泣く泣く背を向けたのは、実は平成までだとか。

「一時は購買力も意欲もある団塊の世代に軸足を置き、ある程度成功もしていたのが、最近は彼らが〈アクティブシニア〉じゃなくなる2025年以降を見越して再び若者返りを始めている。特にここ1、2年のことですね。お笑い第7世代や『私の家政夫ナギサさん』など、世代交代が奏功した例も少なくなく、その視線の先にいるのが、Z世代です」

 原田曜平著『Z世代』は、年齢的には今の25歳以下とされる、〈これからの消費の主役〉の嗜好を徹底分析。どんな商品がなぜ買われ、なぜ嫌われたり炎上したりするのかを、多くの事例やデータを引きつつ検証する。

 コロナの影響についても早速生の声を集めてみせた若者研究の第一人者によれば、〈Z世代を理解するキーワードは、「チル&ミー」〉。つまり〈まったり〉&〈自己承認欲求、発信欲求〉が、次時代を拓く合言葉らしい。

 さとり世代、マイルドヤンキー、ママっ子男子等々、これまでにも数々の時代の波頭を捕らえ、言語化してきた原田氏。東アジア圏でこそ人口は少ないものの、世界的には圧倒的ボリュームと将来性をもつZ世代に関して書くタイミングを、今か今かと窺っていた矢先のコロナ禍だったという。

「Z世代という用語自体は、5、6年前には既に広告業界で使われていましたし、例えば資生堂さんが広告媒体費の90%以上をデジタルに切り換えるなど、デジタルシフトが本格化した背景にも、彼らの存在があった。

 ただ本にするには言葉がこなれてからの方がいいし、反トランプやBLM絡みでこのワードが使われ始めたのを見て着手したんです。研究自体は2年以上をかけ、最新の情報も締切寸前まで詰め込んだ、自信作です!」

関連記事

トピックス

雅子さまが三重県をご訪問(共同通信社)
《お洒落とは》フェラガモ歴30年の雅子さま、三重県ご訪問でお持ちの愛用バッグに込められた“美学” 愛子さまにも受け継がれる「サステナブルの心」
NEWSポストセブン
大相撲九州場所
九州場所「17年連続15日皆勤」の溜席の博多美人はなぜ通い続けられるのか 身支度は大変だが「江戸時代にタイムトリップしているような気持ちになれる」と語る
NEWSポストセブン
一般女性との不倫が報じられた中村芝翫
《芝翫と愛人の半同棲にモヤモヤ》中村橋之助、婚約発表のウラで周囲に相談していた「父の不倫状況」…関係者が明かした「現在」とは
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(共同通信/Instagramより)
《噂のパートナーNiki》この1年で変化していた山本由伸との“関係性”「今年は球場で彼女の姿を見なかった」プライバシー警戒を強めるきっかけになった出来事
NEWSポストセブン
送検のため奈良西署を出る山上徹也容疑者(写真/時事通信フォト)
「とにかく献金しなければと…」「ここに安倍首相が来ているかも」山上徹也被告の母親の証言に見られた“統一教会の色濃い影響”、本人は「時折、眉間にシワを寄せて…」【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン
マレーシアのマルチタレント「Namewee(ネームウィー)」(時事通信フォト)
人気ラッパー・ネームウィーが“ナースの女神”殺人事件関与疑惑で当局が拘束、過去には日本人セクシー女優との過激MVも制作《エクスタシー所持で逮捕も》
NEWSポストセブン
デコピンを抱えて試合を観戦する真美子さん(時事通信フォト)
《真美子さんが“晴れ舞台”に選んだハイブラワンピ》大谷翔平、MVP受賞を見届けた“TPOわきまえファッション”【デコピンコーデが話題】
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組・司忍組長2月引退》“竹内七代目”誕生の分岐点は「司組長の誕生日」か 抗争終結宣言後も飛び交う「情報戦」 
NEWSポストセブン
部下と“ホテル密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(時事通信フォト/目撃者提供)
《前橋・小川市長が出直し選挙での「出馬」を明言》「ベッドは使ってはいないですけど…」「これは許していただきたい」市長が市民対話会で釈明、市議らは辞職を勧告も 
NEWSポストセブン
活動を再開する河下楽
《独占告白》元関西ジュニア・河下楽、アルバイト掛け持ち生活のなか活動再開へ…退所きっかけとなった騒動については「本当に申し訳ないです」
NEWSポストセブン
ハワイ別荘の裁判が長期化している
《MVP受賞のウラで》大谷翔平、ハワイ別荘泥沼訴訟は長期化か…“真美子さんの誕生日直前に審問”が決定、大谷側は「カウンター訴訟」可能性を明記
NEWSポストセブン
11月1日、学習院大学の学園祭に足を運ばれた愛子さま(時事通信フォト)
《ひっきりなしにイケメンたちが》愛子さま、スマホとパンフを手にテンション爆アゲ…母校の学祭で“メンズアイドル”のパフォーマンスをご観覧
NEWSポストセブン