「最近、膨大な資料室の断捨離をやり始めました」と話す由美子さん(you ishii)
2014年2月、およそ6年間の結婚生活を経た後、文郎さんは肺胞出血で永遠の眠りについた。配偶者が亡くなると、悲しみに暮れる間もなく膨大な雑事に追われることも多いが、由美子さんは特に困ることなく乗り切れたと話す。
「結婚当初から、『ああしておけばよかった』という悔いが残らないよう、夫婦生活をどうきれいに締めくくるかが課題だったので、思い残すことはありません。身辺整理を行う過程で、お互いに何も包み隠さず、遠慮なく話し合えたことがよかったと思います」
文郎さんの死から6年以上が過ぎた昨年、由美子さんは唯一、やり残していたことに手をつけ始めた。
「山本は生涯現役を誓っていたので、本やビデオなどを収めた資料室は生前に整理できませんでした。目を通さずに処分するわけにもいかず、なかなか手をつけられなかったのですが、ステイホームで時間にゆとりができたので片づけを始めました。子供に残しても困るでしょうからね」
一つひとつ目を通しながら、ゆっくり片づけは進んでいる。
※女性セブン2021年1月21日号