「一方で技術だけを身につけるだけではだめで、相手や状況に合わせてタイミングよく繰り出す観察力や工夫も重要です。ユマニチュードは“人間らしさを取り戻す”という意味です。

 ケアの場面では無意識に強制しがち。大切な親のために一生懸命なあまり、よかれと思うことを命令してしまうのです。でもそれが、本人が自分で決める自由を結果的に奪っていることになるかもしれません。

『どうしたい?』と常に聞く姿勢を忘れないで。状態によっては『今日着る服、これはどう?』と聞いてイエス/ノーの答えを聞くだけでもよいのです。最後まで自分の人生を決めていける状況を支えるのが本来のケアです」

老親が活躍した時代への タイムスリップに伴走!

 老親介護でコミュニケーションがうまくいかず困ったとき、家族だからこその“切り札”があると本田さんは言う。

「元気で立派だった親を見てきている子世代は、いまの衰えを嘆いて叱咤激励し、事態を悪くすることがあります。でも不安にさいなまれる老親の救いになるのも、まさに “立派に活躍していた頃”の思い出だったりします。人生の中でいちばん輝いていた頃。それは最近の楽しい出来事ではなく、おそらく30?40年前、親自身が充実していたときのことです。

 たとえば当時の写真を一緒に見ながら“このときのこと、教えて”などと聞いてみてください。現在の不安な気持ちから離れて、機嫌よく話してくれると思います」

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