安倍晋三・前首相も菅政権の施策には異議ありという(時事通信フォト)
経済界の大立者が首相の政策に真っ向から注文をつけるなど近年なかったことだ。経済ジャーナリスト・福田俊之氏が語る。
「企業の経営トップは重要なことは必ず自ら決断する。しかし、菅首相は感染対策は専門家任せ、景気対策、成長戦略はブレーンの言いなり。企業トップの多くは、リーダーとして決断力に欠け、頼りないと見ている。カーボンニュートラルはそんな菅首相が打ち上げた人気取りのスローガンだが、自動車をはじめ多くの産業にとっては死活問題になる。豊田社長としては、首相がどこまで本気なのかを確かめる狙いもあって、ガツンと言ったのではないか」
リーダーシップなき首相は経済界にとっても“お荷物”でしかない。
※週刊ポスト2021年1月29日号