「芸歴20年以上を誇るベテラン、滝藤賢一さん。特徴的なハスキーボイスと安定した演技力で、善人も悪人も演じ分けられる点が大きな魅力です。2019年の映画『影踏み』では、その実力を生かして、ある衝撃的な役どころに挑戦。観た者を驚かせました」(映画ライター・SYO氏)
シンガーソングライターとしても活躍する山崎まさよしが主演を務めた『影踏み』は、プロの窃盗犯である主人公が“ある真実”に迫るクライムサスペンス。滝藤はヒロインに想いを寄せる久能次朗役を演じた。「衝撃的な役どころ」を担ったとSYO氏は言うが、実力派バイプレイヤーならではの名演は、『さんかく窓の外側は夜』でも発揮されるに違いない。
映画『さんかく窓の外側は夜』は、「霊が祓える男」(岡田将生)と「霊が視える男」(志尊淳)がタッグを組んで呪いの謎に挑む物語だ。原作は漫画家・ヤマシタトモコのヒット作で、滝藤は「霊を信じることのない刑事」役として出演する。SYO氏は本作の見どころについて次のように語る。
「『さんかく窓の外側は夜』では、目に見えないものを“信じない”刑事を演じています。このキャラクターは、原作でも今回の実写映画版でもとても重要なポジションで、多くの人々が心の隙間に入り込まれ“呪い”に屈するなか、唯一“ブレない”存在。いわば、呪いが効かない最強属性なのです。
岡田将生さんと志尊淳さん演じるコンビをバックアップし、自らも強烈な個性を放つ……。まさに、滝藤さんにぴったりな役と言えるでしょう」
滝藤賢一の演技は、またもや観客に強烈な印象をもたらすことになるのではないだろうか。
◆取材・文/細田成嗣(HEW)