新宗教系学校のあり方が問われる時代に逆行するように、宗教色を隠さないのが幸福の科学を母体とする幸福の科学学園だ。教団の総本山である那須精舎の敷地内に、生徒が集まっている。
野球帽には「RO」という大川隆法総裁のイニシャルが入り、試合後に歌う校歌『未来をこの手に』は仏陀の霊指導によって大川総裁が作詞したもの。
野球部は甲子園出場経験がないが、同校のチアダンス部は国際大会でも活躍する。同教団のHPにはこう記されている。
〈2018年3月、中学チアダンス部は国内最大級の大会で全国優勝、高校チアダンス部はアメリカで行われた世界大会で第3位を獲得しました〉
バトントワリングに力を入れていたPL学園同様に、スポーツで活躍するだけでなく、応援に熱心なのも新宗教系学校の特徴かもしれない。
かつてPLでは学園野球部が教団の広告塔の役割を担った。だが、平成、令和と時間が流れる中で、宗教団体とスポーツの結びつきも少しずつ変化を遂げてきている。
※週刊ポスト2021年1月29日号