岡本は原監督からも禁煙を命じられているが(時事)
桑田氏待望の禁煙が実現したのは入団10年目、1995年のことだった。第二次長嶋茂雄政権の3年目で、やはり非喫煙者だった長嶋氏の決断で、バスやロッカールームの分煙、キャンプ地での禁煙が決まった。実は、今回の桑田コーチ就任によって、“第二次禁煙紛争”が勃発するのではないかと見られている。
「原監督は喫煙にうるさい。第二次政権3年目の2008年には、入団4年目の東野峻に、先発ローテーション入りの条件は禁煙だと申し渡したこともある。東野は結局、禁煙できず、それだけが理由ではないだろうが、2012年オフにトレードされた。そして今の第三次政権が決まった際の記者会見(2018年)では、4番・岡本和真が成長するには何が必要か、と質問されて、『まずタバコをやめることだね』と答えている。その原監督の肝いりで、巨人に禁煙・分煙を持ち込んだ桑田コーチが復帰することで、ますます喫煙者への風当たりは強まると見られている」(スポーツ紙デスク)
柳田も数少なくなった球界スモーカーのひとり(時事)
もっとも、その原監督も現役時代はヘビースモーカーだったとされ、OBのなかには「よく言うよ」という声もあるとか。しかし、アスリートにとって喫煙は百害あって一利なしであることは論をまたない。これを機に巨人で完全禁煙が定着すれば、あるいは桑田コーチの最初のお手柄になるかもしれない。ちなみに、少し意外な印象だが、ソフトバンクの工藤公康・監督はヘビースモーカーで知られ、それもあって主砲の柳田悠岐も堂々と喫煙している。巨人の禁煙は、もしかすると打倒ソフトバンクの第一歩にもなる。
とはいえ、スモーカー選手たちから桑田コーチが煙たがられることは間違いなさそうだ。