渋沢を主人公にした『青天を衝け』の放送期間は約1年だが、放送が終了した後も渋沢フィーバーはつづくと思われる。なぜなら、2024年に改刷される新一万円札は渋沢が顔になることが決まっているからだ。しかも、新一万円札のデザインは、表面が渋沢の肖像で裏面が東京駅。深谷市にとって、新一万円札は表裏両面で深い関係にある。
「大河ドラマの放送に合わせて、深谷駅から深谷市役所までの道路の改装にも着手しました。現在はアスファルト舗装の道路ですが、それらを少しずつレンガ舗装へと切り替えていく予定です。新一万円札の発行までに間に合わせたいと考えています」(同)
渋沢は深谷が生んだスーパースターだが、『青天を衝け』に期待を寄せるのは深谷市だけではない。放送回を重ねるにつれ、さまざまな地域から渋沢を軸にした地域活性化や産業振興といったコラボする動きが出てくるだろう。資本主義の父がもたらす経済効果や地域活性化は、当初の想定をはるかに上回るものになるかもしれない。