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2021.01.25 16:00  週刊ポスト

新型コロナ予言と話題の小松左京氏 筒井康隆氏が慧眼の源泉を解説

1963年に発足し他SF作家クラブのメンバー。当時はSFという言葉が浸透しておらず、旅館に作家とサッカーを聞き間違えられた

【小松氏交遊録】1963年に発足したSF作家クラブのメンバー。当時はSFという言葉が浸透しておらず、旅館に作家とサッカーを聞き間違えられた

──星さん、小松さん、筒井さんは「日本SF御三家」と言われますが、とても仲が良かったのですね。

筒井:3人とも作風が全然違って、そのことをよく分かっていた。だから仲が良かったんだと思います。

(SF作家の)山田正紀は、我々3人のことを“配役の妙”と言っていました。小松さんが“知識”の作家で、ドドーンと中央に構えている。星さんはイソップのような、いわゆる古典的で上品な作風で、私が道化師みたいに暴れ回っているという(笑い)。日常的に皆で飲んでいましたが、小松さんがユーモアのセンスで面白いことを言うと、他の連中も競って面白いことを言おうとするので、私なんかはそれで鍛えられたところもあるでしょうね。

──小松さんは執筆の傍ら、大阪万博(1970年)でテーマ館サブプロデューサー、国際花と緑の博覧会(1990年)の総合プロデューサーも務めました。多忙を極めた時期でも、交流を大切にされていたのでしょうか。

筒井:そうですね。ものすごく忙しいときでも、ホテルにいるから遊びに来なさいと言われて。それで行くと、編集者が何人も待っていて、私たちの話を相づちを打って聞きながら原稿を書いていたこともありました。いきなり家の前で、小松さんと星さんから「おーい」と呼ばれたこともあったし、私が紫綬褒章を受け取ったとき(2002年)も、すごく喜んで電話をくださった。忙しくても人との付き合いを大切にしていたのは、どこか寂しがり屋なところがあったからだろうと思いますね。

【プロフィール】
筒井康隆(つつい・やすたか)/1934年、大阪市生まれ。1981年『虚人たち』で泉鏡花文学賞、1987年『夢の木坂分岐点』で谷崎潤一郎賞、2000年『わたしのグランパ』で読売文学賞、2017年『モナドの領域』で毎日芸術賞などを受賞。発売中の文芸誌『新潮』2月号に最新掌篇「川のほとり」が掲載。

写真/小松氏のアルバムよりお借りしました

※週刊ポスト2021年2月5日号

【小松氏交遊録】1970年の大阪万博に合わせ、世界各国からSF作家が来日。『2001年宇宙の旅』などで知られるアーサー・C・クラークと対談した

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