萌音は一日署長も務めたことも(時事通信フォト)
では、姉・萌音にはない、萌歌ならではの魅力とはなんだろうか。“若手女優マニア”と呼ばれる映画ブロガーのCDB氏は、萌歌独自の魅力をこのように分析する。
「上白石萌歌さんと、姉の萌音さんの対比が1番よくわかるのは、なんと言っても山崎賢人主演の映画『羊と鋼の森』でしょう。この映画で映画初共演した上白石姉妹は、役の上でもピアニストの姉妹を演じています。ふたりとも顔立ちはよく似ていますが、興味深いのは、声がはっきりと違うことですね。姉の萌音さんの細く繊細な声に対して、萌歌さんは明るく力強いトーンの声です。
役柄の上での演じ分けもあるのでしょうが、少し背も高い萌歌さんは、NHK大河ドラマ『いだてん』では伝説の五輪選手・前畑秀子を演じるなど、文化系の役が多い萌音さんに比べて、パワフルな役が多いように思います。
また、歌手でもあるふたりが一緒にインスタライブでスピッツの『チェリー』を歌ったときの動画は、YouTubeなどで大拡散・絶賛され、中には700万再生を突破しているものもあります。演技でも歌でも、今や日本を席巻する姉妹になったふたりのハーモニーを楽しみにする人は多いのではないでしょうか」(CDB氏)
一緒にインスタライブを配信するような仲良し姉妹である一方、女優としては切磋琢磨しあう関係だ。もともと上白石姉妹は、どちらかと言えば妹・萌歌のメディア露出の方が目立っていたが、2020年の『恋つづ』をきっかけに姉・萌音が一気に伸びた。「力強さ」という独自の武器で、今度は萌歌が大ジャンプを遂げる番だ。
◆取材・文/原田イチボ(HEW)
赤いワンピースが似合う姉の上白石萌音