国内

呼吸器系・循環器系疾患の国内死亡者数が減少 コロナとの関係は?

循環器系の疾患の患者数は…

循環器系の疾患の患者数は…(写真/GettyImages)

 新型コロナウイルス騒動で“受診控え”をする人が増えたことで、驚くべき現象が生じている。昨年1~8月は前年同期に比べて、インフルエンザや肺炎、急性気管支炎など、「呼吸器系の疾患」による死亡者数が1万4000人以上も減少したというのだ(厚生労働省が公表する死因別死者数より)。

 さらに、注目すべきは「循環器系の疾患」の死者も前年と比べて7963人も減ったことだ。昨年1~8月の死亡者数を見ると、急性心筋梗塞は1万9797人で前年同期から1635人減、同様に心不全は5万5027人で2407人減、脳梗塞は3万7316人で1956人減となった。

 新潟大学名誉教授の岡田正彦さんは、循環器系疾患の死亡者数が減ったことは、医原病(=医療ミスや過剰医療などによって、体調不良や病気が引き起こされること)と関連する可能性があると指摘する。

「心筋梗塞と脳卒中の薬にはさまざまな副作用があるので、受診控えによって服用をストップすることで死亡者数がむしろ減った可能性もあります。ただし、心不全の薬は適切に使えば症状を和らげるので、コロナによる受診控えが心不全の死亡者減につながった理由ははっきりしません」

 血圧を下げる降圧剤についても、岡田さんは医原病のリスクを指摘する。

「特に降圧剤で血圧を下げすぎると、脳に血液が行き届かなくなり、認知症を加速したり、意識がもうろうとして転倒するリスクを高めます。降圧剤はのんでものまなくても5~20年後の死亡率そのものは変わらないとの研究もあるため、私は降圧剤はできるだけ処方しないようにしています」

関連記事

トピックス

俳優の松田翔太、妻でモデルの秋元梢(右/時事通信フォト)
《松田龍平、翔太兄弟夫婦がタイでバカンス目撃撮》秋元梢が甥っ子を優しく見守り…ファミリーが交流した「初のフォーショット」
NEWSポストセブン
世界が驚嘆した大番狂わせ(写真/AFLO)
ラグビー日本代表「ブライトンの奇跡」から10年 名将エディー・ジョーンズが語る世界を驚かせた偉業と現状「リーチマイケルたちが取り戻した“日本の誇り”を引き継いでいく」
週刊ポスト
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《即完売》佳子さま、着用した2750円イヤリングのメーカーが当日の「トータルコーディネート」に感激
NEWSポストセブン
国連大学50周年記念式典に出席された天皇皇后両陛下(2025年9月18日、撮影/JMPA)
《国連大学50周年記念式典》皇后雅子さまが見せられたマスタードイエローの“サステナブルファッション” 沖縄ご訪問や園遊会でお召しの一着をお選びに 
NEWSポストセブン
豪雨被害のため、M-1出場を断念した森智広市長 (左/時事通信フォト、右/読者提供)
《森智広市長 M-1出場断念の舞台裏》「商店街の道の下から水がゴボゴボと…」三重・四日市を襲った記録的豪雨で地下駐車場が水没、高級車ふくむ274台が被害
NEWSポストセブン
「決意のSNS投稿」をした滝川クリステル(時事通信フォト)
滝川クリステル「決意のSNS投稿」に見る“ファーストレディ”への準備 小泉進次郎氏の「誹謗中傷について規制を強化する考え」を後押しする覚悟か
週刊ポスト
アニメではカバオくんなど複数のキャラクターの声を担当する山寺宏一(写真提供/NHK)
【『あんぱん』最終回へ】「声優生活40年のご褒美」山寺宏一が“やなせ先生の恩師役”を演じて感じた、ジャムおじさんとして「新しい顔だよ」と言える喜び
週刊ポスト
林家ペーさんと林家パー子さんの自宅で火災が起きていることがわかった
《部屋はエアコンなしで扇風機が5台》「仏壇のろうそくに火をつけようとして燃え広がった」林家ぺー&パー子夫妻が火災が起きた自宅で“質素な暮らし”
NEWSポストセブン
1年ほど前に、会社役員を務める元夫と離婚していたことを明かした
《ロックシンガー・相川七瀬 年上夫との離婚明かす》個人事務所役員の年上夫との別居生活1年「家族でいるために」昨夏に自ら離婚届を提出
NEWSポストセブン
“高市潰し”を狙っているように思える動きも(時事通信フォト)
《前代未聞の自民党総裁選》公明党や野党も“露骨な介入”「高市早苗総裁では連立は組めない」と“拒否権”をちらつかせる異例の事態に
週刊ポスト
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《佳子さまどアップ動画が話題》「『まぶしい』とか『神々しい』という印象」撮影者が振り返る “お声がけの衝撃”「手を伸ばせば届く距離」
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン