国内

森喜朗氏vsマスコミ「失言報道」の歴史 「報道は意図的」なのか?

森喜朗氏は「発言の前後が消えている」と報道を批判するが(AFP=時事)

森喜朗氏は「発言の前後が消えている」と報道を批判するが(AFP=時事)

〈恨み節残し途中退席、森会長「意図的な報道があった」〉(読売新聞オンライン 2021年2月13日)
〈奔走7年 志半ばの退場 森喜朗氏「解釈の問題だが迷惑かけた」〉(産経ニュース 2021年2月12日)

 2月12日、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が「女性蔑視発言」の責任を取って辞任表明した。同日の組織委の評議員と理事による合同懇談会では、上記の見出しにあるように「多少、意図的な報道があった」とも口にしたという。

 今回の問題発言の翌日には、『プライムニュース』(BSフジ・2月4日放送)に出演。反町理キャスターから〈森会長の発言。「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」。「組織委員会も女性は7人くらいおられるが皆わきまえておられる」。発言と撤回の真意は〉と問われると、森氏は〈女性を蔑視する意図ではない。発言の前後が消えている〉と答えていた。

 森氏の発言は、今回だけでなく過去にも何度となく問題視されてきた。それらの直後の弁明では、どんな言葉を述べていたのだろうか。

 自民党、社会党、新党さきがけの3党連立による村山富市内閣の1995年5月10日、自民党の森幹事長は内外情勢調査会の講演でこう話した。

〈三党連立がこういう形で続いていることは、国民には必ずしも満足感がない。いらいらも出てくる。首相自身も、第一党でない党首が内閣をつくることについては、過渡的な内閣であり、おのずと仕事に限界がある、ということを吐露されている〉(1995年5月11日・読売新聞)

 読売はこの一部を切り取ったわけではなく、以下の発言も記している。

〈ただ、森氏は同時に「そういうことが伝わると、村山首相は投げ出すと受けとられるから気を付けなければならない。自民、さきがけ両党も、さらに協力して首相を支えて行くことが大事だ」と強調した〉(前掲紙)

関連キーワード

関連記事

トピックス

『ザ!鉄腕!DASH!!』降板が決まったTOKIOの国分太一
《どうなる“新宿DASH”》「春先から見かけない」「撮影の頻度が激減して…」国分太一の名物コーナーのロケ現場に起きていた“異変”【鉄腕DASHを降板】
NEWSポストセブン
混み合う通勤通学電車(イメージ)
《“前リュック論争”だけじゃない》ラッシュの電車内で本当に迷惑な人たち 扉付近で動かない「狛犬ポジション」、「肩や肘にかけたままのトートバッグ」
NEWSポストセブン
日本のエースとして君臨した“マエケン”こと前田健太投手(本人のインスタグラムより)
《途絶えたSNS更新》前田健太投手、元女子アナ妻が緊急渡米の目的「カラオケやラーメン…日本での生活を満喫」から一転 32枚の大量写真に込められた意味
NEWSポストセブン
リフォームが本当に必要なのか戸惑っているうちに話を進めてはいけない(イメージ)
《急増》「見た目は好青年」のケースも リフォーム詐欺業者の悪質な手口と被害に遭わないための意外な撃退法 
NEWSポストセブン
出廷した水原被告(右は妻とともに住んでいたニューポートビーチの自宅)
《水原一平がついに収監》最愛の妻・Aさんが姿を消した…「両親を亡くし、家族は一平さんだけ」刑務所行きの夫を待ち受ける「囚人同士の性的嫌がらせ」
NEWSポストセブン
夫・井上康生の不倫報道から2年(左・HPより)
《柔道・井上康生の黒帯バスローブ不倫報道から2年》妻・東原亜希の選択した沈黙の「返し技」、夫は国際柔道連盟の新理事に就任の大出世
NEWSポストセブン
新潟で農業を学ことを宣言したローラ
《現地徹底取材》本名「佐藤えり」公開のローラが始めたニッポンの農業への“本気度”「黒のショートパンツをはいて、すごくスタイルが良くて」目撃した女性が証言
NEWSポストセブン
妻とは2015年に結婚した国分太一
《セクハラに該当する行為》TOKIO・国分太一、元テレビ局員の年下妻への“裏切り”「調子に乗るなと言ってくれる」存在
NEWSポストセブン
1985年春、ハワイにて。ファースト写真集撮影時
《突然の訃報に「我慢してください」》“芸能界の父”が明かした中山美穂さんの最期、「警察から帰された美穂との対面」と検死の結果
NEWSポストセブン
歴史学者の河西秀哉氏
【「愛子天皇」の誕生を希望】歴史学者・河西秀哉氏「悠仁さまに代替わりしてから議論しては手遅れだ」 皇位継承の安定を図るには“シンプルな制度”が必要
週刊ポスト
無期限の活動休止を発表した国分太一
「給料もらっているんだからさ〜」国分太一、若手スタッフが気遣った“良かれと思って”発言 副社長としては「即レス・フッ軽」で業界関係者から高評価
NEWSポストセブン
ブラジル訪問を終えられた佳子さま(時事通信フォト)
《クッキーにケーキ、ゼリー菓子を…》佳子さま、ブラジル国内線のエコノミー席に居合わせた乗客が明かした機内での様子
NEWSポストセブン