国内

巨大地震が連動「スーパー南海地震」 死者数50万人規模の推測

東日本大震災時には最大16.7mの津波が押し寄せた(共同通信社)

東日本大震災時には最大16.7mの津波が押し寄せた(共同通信社)

 政府の発表によれば、30年以内の発生確率が70%以上だという「南海トラフ地震」。それに連動する形で、「相模トラフ地震」が立て続けに起きる可能性がある。史上最悪の巨大地震の発生が現実味を帯び始めた。そのとき、日本は、あなたは、家族はどうなるのか。

 2月13日深夜の地震は、2011年3月11日に発生した東日本大震災の余震とみられている。一方で、未曽有の大災害の“前触れ”だと警鐘を鳴らす専門家もいる。立命館大学環太平洋文明研究センター特任教授の高橋学さんが指摘する。

「地球の表面は、プレートと呼ばれる十数枚の岩盤が重なってできています。そのプレートは動いており、衝突したりズレたりすると地震が起こるのです。

 いま、日本列島の下で大地震を引き起こすと予想されているのが、フィリピン海プレートです。このプレートの境界には『南海トラフ』と『相模トラフ』と呼ばれる震源域があり、それぞれが巨大地震を引き起こす可能性がたびたび指摘されてきました。最悪なのは、この2つが連動すること。それが『スーパー南海地震』です。

 被害は太平洋側の茨城県から沖縄県あたりまで広範囲に及ぶ。マグニチュード(以下M)8.5クラスの超巨大地震が立て続けに発生し、推定死者数は約50万人規模になると推測されます」

交通機関は麻痺し、徒歩での帰宅を余儀なくされた(東日本大震災直後の東京都心=時事通信フォト)

交通機関は麻痺し、徒歩での帰宅を余儀なくされた(東日本大震災直後の東京都心=時事通信フォト)

 東日本大震災による死者数は約1万6000人。その30倍以上の犠牲者を出すことになるという。

 地震が連鎖した例は実際にある。1854年、M8.4の安政東海地震が東海地方を襲うと、その32時間後に、紀伊半島沖を震源とするM8.4の安政南海地震が発生し、甚大な被害を出した。

 スーパー南海地震への不吉なシグナルは既に点灯済みだ。13日の地震からわずか2日後、和歌山県北部を震源とする震度4の地震が発生した。これこそ、フィリピン海プレート上の連鎖的な地震だという。事実、同地での地震発生件数は昨年12月、今年1月ともに2件だったのに対し、2月は15日の時点で15回を観測している。ほかにも、フィリピン海プレートの境界線では、昨年秋頃から地震が増加しているのだ。

「2月に入ってから南は宮古島や西表島、中部では愛知県や静岡県などでも地震が増えています。こうした動きは、スーパー南海地震の予兆とも考えられます。いつ巨大地震につながってもおかしくはない状況なのです」(前出・高橋さん)

※女性セブン2021年3月4日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

裁判は全面対決に発展(ZUMApress_AFLO)
水原一平被告が裁判で繰り返した「裏付けのない主張」と「暴露」…“厳罰を望む”大谷翔平の言動からにじみ出る静かなる怒り
女性セブン
大木容疑者(共同通信)。頭部が遺棄された廃マンション
《東大阪・バラバラ遺体事件》「部屋前のインターホンが深夜に鳴った。それも何度も」女性住民が語った“恐怖のピンポン”「住民を無差別に狙っていたのか…」
NEWSポストセブン
車に乗り込む織田裕二(2025年1月)
《フジテレビ騒動の影響》織田裕二主演映画『踊る捜査線 N.E.W.』、主要キャストに出演を打診できないままピンチの状態 深津絵里の出演はあるのか
女性セブン
閑散とした場所に喫煙所(城北公園)
【万博まで約2か月・現地ルポ】路上喫煙禁止条例施行の大阪市「喫煙可能な場所を300か所確保」方針で大騒動 「本当にここに必要か?」「鍵が開かない」…問題が続々噴出
週刊ポスト
『東京2025世界陸上』のスペシャルアンバサダーを務める織田裕二
「くすぶって終わりたくない…」 織田裕二がバラエティ出演を辞さなくなった切実な背景《『世界陸上』に緊急復帰の理由》
NEWSポストセブン
10月1日、ススキノ事件の第4回公判が行われた
「従業員の人が驚くといけないから…」田村瑠奈被告が母・浩子被告に告げた「殺害現場のホテルをキレイにした理由」【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
イギリス出身のボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
「1000人以上の男性と関係を持った」金髪美人インフルエンサー(25)が“乱倫パーティー動画”削除の大ピンチ《世界に波及する“奔放な女”の影響力》
NEWSポストセブン
浩子被告の主張は
「すごい、画期的だ…」娘・田村瑠奈被告と被害男性の“初夜”の日、母・浩子被告が夫に送っていた「驚嘆LINE」【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
怒り心頭のマツコ
《所属事務所社長の失踪で“消えた大金”》マツコ・デラックス“年収7億円”“20億円”説に「本当の金額はかけ離れている」と猛反論 
女性セブン
新証拠が明らかに(左は共同通信)
「深夜3時に猛ダッシュ」大木滉斗容疑者(28)の“不可解な奇行”を捉えた新証拠とエリート大学生時代の“意外なエピソード”《東大阪バラバラ遺棄》
NEWSポストセブン
ビアンカ・センソリ(カニエのインスタグラムより)
《過激ファッション》カニエ・ウェストの17歳年下妻、丸出しドレスで『グラミー賞』授賞式に予告なく登場「公然わいせつ」「レッドカーペットから追放すべき」と炎上
NEWSポストセブン
“既婚者のための新しい第3の場所”ここにあります
《家庭・職場だけではない“既婚者のための新しい第3の場所”を》会員数50万人突破!カドル(Cuddle)-既婚者マッチングアプリが提案する新たな出会いの形
NEWSポストセブン