夫婦でツーショットを見せてくれた。笑顔が印象的
「昨年、リモート飲み会が話題になった頃、友人たちとやってみたんです。でも、私には合わなくてやめました(笑い)。たとえ2年後、3年後になったとしても、会って飲める日を待とうと思っています。
両親が住む実家も、車で30~40分の場所ですが、2人とも80代ですし、父は数年前に肺炎を患ったので、母も近所のスーパーに行くだけで、誰にも会っていません。私は仕事で外出することもあるので、テレビ電話だけにしています。石井がテレビ電話で、母に動画配信サービスの接続方法を教えてくれたおかげで、韓流ドラマの『愛の不時着』にはまり、かなり気が紛れたようです。それがなかったら、母は気が滅入っていたかもしれません。両親は外食もがまんして、母は3度の食事の支度で疲れが出てしまった。それで、昨年からずっと、豚汁とか肉じゃがとか栄養のあるおかずを数日分作って、週に1回、『介護デリバリー』と呼んで、玄関先まで届けています。わが家の食事にもなりますし、一石二鳥ですね。ものは考えようです(笑い)」
本来であれば、高齢の両親のもとには毎日でも顔を見せたいところだが、自分や身内にも厳しく、感染予防に勤しんでいる。
「私は、親の転勤で小2のときにロサンゼルスに移って、ABCもわからないまま、近所の公立小学校にポンと入れられたんです。同じクラスには肌の色や宗教や文化の違ういろんな子供がいました。そういう環境の中で、言葉は通じなくても生きていけるということを体験していくうちにサバイバルできました。コロナ禍のような想定外の出来事でも、その体験が底力になっていると思います」
取材・文/ささきゆり 撮影/矢口和也
※女性セブン2021年3月11日号
コロナ禍の苦労も笑顔で語った