聖火リレーのスタートまで、あと1か月。新型コロナウイルスのワクチンが全国にほとんど行きわたらない中で走り始めるのか、早くも橋本聖子・東京オリンピック・パラリンピック組織委員会会長(56才)の決断力が試されている。
3才からスケートを始め、冬季五輪4回、夏季五輪3回出場し“五輪の申し子”となった橋本氏は、31才のときに引退。30才で政治の世界に入り、気づけばスケート人生とほとんど同じ期間、永田町で働いている。果たして、組織をまとめあげるリーダーシップを発揮できるか。
「橋本さんひとりでは、無理でしょうね。森喜朗前会長との関係が深すぎます。そもそも橋本さんを政界にひっぱり込んだのが、森さん。政治に関してはズブの素人の橋本さんにとって、森さんは頼りになる父親のような存在。結婚を決めた際にもまず森さんに報告し、昨年10月に父・善吉さんが亡くなったときは、森さんが葬儀委員長を務めたほど。それゆえ“森院政が続くだけだ”との批判も強いです」(全国紙記者)
また、政治家としての実績についても、
「長年やっているかた、ということだけ。自ら積極的に政治家として動き、評価されたという話は記憶にないですね。悪い噂は聞かないですが、いい評価も聞かない」(政治評論家の伊藤惇夫さん)
という厳しい指摘がある。が、新人議員のときは、女性議員の旗振り役として期待されていたこともあった。
「当時、現職国会議員の出産はほとんど前例がなく、さらには、結婚後、旧姓で政治活動を続けた参議院議員初の女性だっただけに、“夫婦別姓”肯定派の急先鋒になることが期待されていました。
なのに、橋本氏本人は、『夫婦別姓に反対します』というポジションを公にしたのです。理由は単純。派閥の先輩議員に言われたから。自分の意見がほとんどない人なんですよ。いまは、しれっと、『夫婦別姓は少子高齢化を食い止める!』と言っていますけどね(笑い)」(自民党関係者)