国内

媚中派・二階氏 自民党内の中国批判を選挙の公認権を盾に封じ込め

自民党きっての親中国派として知られる二階俊博・幹事長(左)(時事通信フォト)

自民党きっての親中国派として知られる二階俊博・幹事長(左)(時事通信フォト)

 コロナ禍の混乱のなかで、日本の領海への侵入を繰り返しているのが、中国。今年2月1日に中国政府が海警局に武器使用権限を与える海警法を施行。2月16日には海警船2隻が日本領海に侵入し、尖閣周辺で操業していた日本漁船に接近し威圧行動を取った。

 東シナ海の緊張が高まっているが、日本政府の動きは非常に鈍い。加藤勝信・官房長官は領海侵入に、「遺憾である」と繰り返し、茂木敏充外相は海警法について、「国際法に反する形で適用されることがあってはならない」と中国に“お願い”するのみだ。

 菅政権が“媚中”姿勢を続けるのは、自民党きっての親中国派として知られる二階俊博・幹事長に対中外交の主導権を握られているからだ。

 党内で中国批判の動きがあるたび、二階氏が圧力をかけ抑え込んできた。

 香港で「暗黒法」と呼ばれる香港国家安全維持法が施行された昨年7月、自民党外交部会と外交調査会は非難決議に動いた。部会ではコロナで一時延期されている習近平国家主席の国賓訪日の「中止を要請する」という文案が作られた。

 ところが、それを知った二階氏は外交部会の幹部を幹事長室に呼びつけ、側近の林幹雄・幹事長代理ら二階派幹部が「そんなことやったらエラいことになる」と決議文を「中止を要請せざるを得ない」に修正させた。

 感染第3波が広がる中でも中国への配慮が働いた。二階氏は昨年11月に来日した中国の王毅外相と会談、両国の往来を活発にすることで合意した。

 政府は今年1月7日の緊急事態宣言後も、中国とのビジネス往来を続け、全面停止は1月14日まで遅れた。これも、二階氏ら親中国派の意向が働いていたと見られている。

 ビジネス往来の停止は「緊急事態宣言が解除されるまでの間」(政府決定)とされており、3月7日に宣言解除されれば中国などとの往来が再開される予定だ。自民党外交部会の議員が語る。

「自民党には中国に強い姿勢を取るべきだと考える議員は多いが、今年は総選挙があり、公認権を持つ幹事長が怖いからものが言えない」

関連記事

トピックス

【初回放送から38年】『あぶない刑事』が劇場版で復活 主要スタッフ次々他界で“幕引き”寸前、再出発を実現させた若手スタッフの熱意
【初回放送から38年】『あぶない刑事』が劇場版で復活 主要スタッフ次々他界で“幕引き”寸前、再出発を実現させた若手スタッフの熱意
女性セブン
元工藤會幹部の伊藤明雄・受刑者の手記
【元工藤會幹部の獄中手記】「センター試験で9割」「東京外語大入学」の秀才はなぜ凶悪組織の“広報”になったのか
週刊ポスト
映画『アンダンテ~稲の旋律~』の完成披露試写会に出席した秋本(写真は2009年。Aflo)
秋本奈緒美、15才年下夫と別居も「すごく仲よくやっています」 夫は「もうわざわざ一緒に住むことはないかも」
女性セブン
日本初となる薬局で買える大正製薬の内臓脂肪減少薬「アライ」
日本上陸の内臓脂肪減少薬「アライ」 脂肪分解酵素の働きを抑制、摂取した脂肪の約25%が体内に吸収されず、代わりに体内の脂肪を消費
週刊ポスト
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
女性セブン
専修大サッカー部を辞任していた源平監督(アフロスポーツ)
《「障害者かと思った」と暴言か》専修大サッカー部監督がパワハラ・経理不正疑惑で辞任していた 大学は「警察に相談している」と回答
NEWSポストセブン
日本人パートナーがフランスの有名雑誌『Le Point』で悲痛な告白(写真/アフロ)
【300億円の財産はどうなるのか】アラン・ドロンのお家騒動「子供たちが日本人パートナーを告発」「子供たちは“仲間割れ”」のカオス状態 仏国民は高い関心
女性セブン
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
女性セブン
《視聴者は好意的な評価》『ちびまる子ちゃん』『サンモニ』『笑点』…長寿番組の交代はなぜスムーズに受け入れられたのか?成否の鍵を握る“色”
《視聴者は好意的な評価》『ちびまる子ちゃん』『サンモニ』『笑点』…長寿番組の交代はなぜスムーズに受け入れられたのか?成否の鍵を握る“色”
NEWSポストセブン
日本製鉄によるUSスチールの買収計画
【日本製鉄のUSスチール買収問題】バイデンもトランプも否定的だが「選挙中の発言に一喜一憂すべきではない」元経産官僚が読み解く
NEWSポストセブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン