芸能

菅田将暉&有村架純が作る“半径5メートル”の世界が共感呼ぶ理由

興行収入は20億円突破間近(公式ホームページより)

2人の本格的な絡みは今作が初めて(写真/公式ホームページより)

 菅田将暉(28才)と有村架純(28才)がダブル主演を務めた恋愛映画『花束みたいな恋をした』が大ヒット公開中だ。初日から3日間で18万4000人を動員し、興行収入は2億6000万円を超える好スタート。長らく1位の座にあった『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』を押さえ、初登場1位に輝いた。公開から1か月以上経った現在も首位をキープし、累計では動員数167万人、興行収入22億円を突破している。本作がヒットした理由について、映画や演劇に詳しいライターの折田侑駿さんが解説する。

 * * *
「主演2人の演技が素晴らしい」「共感しかない」など、SNSなどでは共感の声が次々と聞こえてくる映画『花束みたいな恋をした』。多くの観客が自身と登場人物を重ね、映画の世界にのめり込んでいるようだ。実際に鑑賞した筆者も「まさに自分の映画だ」と感じた。

 エンタメ界の中心を走り続ける菅田と有村の主演2人に注目が集まっているのはもちろんだが、本作は座組そのものがとても魅力的。『カルテット』(2017年/TBS系)や『anone』(2018年/日本テレビ系)など人気ドラマのシナリオを手掛けてきた名脚本家・坂元裕二(53才)が新作として書き下ろし、映画『罪の声』(2020年)が高い評価を得た土井裕泰監督(56才)がメガホンを取っている。この2人が組むのは“名作”との呼び声も高い『カルテット』以来のことで、映画では初タッグ。期待しないわけにはいかない座組なのである。

 本作で描かれているのは、一組の男女のごくありふれた恋物語だ。2015年から2019年の東京を主な舞台とし、山音麦(菅田)と八谷絹(有村)という一組のカップルの、“半径5メートル以内の生活”に焦点を当てた5年間が綴られている。2人は興味・関心のあるものがことごとく一致し、すぐに恋人同士に。しかし、いつまでも楽しいときは続かない。時間が経つにつれて両者の「人生観」にズレが生じ、それがすれ違いとして2人の関係にも影響していく。

 主演の2人の脇を彩る俳優陣にも注目して欲しい。出演作が相次ぐ清原果耶(19才)や『町田くんの世界』(2019年)の細田佳央太(19才)、劇団EXILEの佐藤寛太(24才)に、萩原みのり(23才)、古川琴音(24才)など、これからのエンタメ界を背負っていくであろう期待の星たちが多く顔を揃えている。出番の多寡に関係なく、登場する誰もが経験値のある俳優で、彼らの好演もまた本作を魅力的なものにしている。映画ファンから愛されるオダギリジョー(45才)に韓英恵(30才)、森優作(31才)らの出演もアツい。

関連キーワード

関連記事

トピックス

無罪判決に涙を流した須藤早貴被告
《紀州のドン・ファン元妻に涙の無罪判決》「真摯に裁判を受けている感じがした」“米津玄師似”の男性裁判員が語った須藤早貴被告の印象 過去公判では被告を「質問攻め」
NEWSポストセブン
激痩せが心配されている高橋真麻(ブログより)
《元フジアナ・高橋真麻》「骨と皮だけ…」相次ぐ“激やせ報道”に所属事務所社長が回答「スーパー元気です」
NEWSポストセブン
Instagramにはツーショットが投稿されていた
《女優・中山美穂さんが芸人の浜田雅功にアドバイス求めた理由》ドラマ『もしも願いが叶うなら』プロデューサーが見た「台本3ページ長セリフ」の緊迫
NEWSポストセブン
トンボをはじめとした生物分野への興味関心が強いそうだ(2023年9月、東京・港区。撮影/JMPA)
《倍率3倍を勝ち抜いた》悠仁さま「合格」の背景に“筑波チーム” 推薦書類を作成した校長も筑波大出身、筑附高に大学教員が続々
NEWSポストセブン
12月6日に急逝した中山美穂さん
《追悼》中山美穂さん、芸能界きっての酒豪だった 妹・中山忍と通っていた焼肉店店主は「健康に気を使われていて、野菜もまんべんなく召し上がっていた」
女性セブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
【入浴中の不慮の事故、沈黙守るワイルド恋人】中山美穂さん、最後の交際相手は「9歳年下」「大好きな音楽活動でわかりあえる」一緒に立つはずだったビルボード
NEWSポストセブン
結婚披露宴での板野友美とヤクルト高橋奎二選手
板野友美&ヤクルト高橋奎二夫妻の結婚披露宴 村上宗隆選手や松本まりかなど豪華メンバーが大勢出席するも、AKB48“神7”は前田敦子のみ出席で再集結ならず
女性セブン
スポーツアナ時代の激闘の日々を振り返る(左から中井美穂アナ、関谷亜矢子アナ、安藤幸代アナ)
《中井美穂アナ×関谷亜矢子アナ×安藤幸代アナ》女性スポーツアナが振り返る“男性社会”での日々「素人っぽさがウケる時代」「カメラマンが私の頭を三脚代わりに…」
週刊ポスト
NBAロサンゼルス・レイカーズの試合を観戦した大谷翔平と真美子さん(NBA Japan公式Xより)
《大谷翔平がバスケ観戦デート》「話しやすい人だ…」真美子さん兄からも好印象 “LINEグループ”を活用して深まる交流
NEWSポストセブン
(時事通信フォト)
「服装がオードリー・ヘプバーンのパクリだ」尹錫悦大統領の美人妻・金建希氏の存在が政権のアキレス腱に 「韓国を整形の国だと広報するのか」との批判も
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
《私には帰る場所がない》ライブ前の入浴中に突然...中山美穂さん(享年54)が母子家庭で過ごした知られざる幼少期「台所の砂糖を食べて空腹をしのいだ」
NEWSポストセブン
亡くなった小倉智昭さん(時事通信フォト)
《小倉智昭さん死去》「でも結婚できてよかった」溺愛した菊川怜の離婚を見届け天国へ、“芸能界の父”失い憔悴「もっと一緒にいて欲しかった」
NEWSポストセブン