国内

福岡5才児餓死、ママ友の特殊な洗脳 黒幕にされた女性が怒りの告白

赤堀恵美子容疑者の結婚写真

元夫との結婚式で白無垢姿の赤堀恵美子容疑者(2001年)

 福岡県で発生した5才児の餓死事件で、カギを握るのが母親の知人。なぜ母と子の関係に第三者が関与したのか?

 2019年1月、福岡県。保健福祉事務所の職員は動揺していた。目の前には、生活保護を申請したシングルマザーがいる。生活保護費を支給する場で職員が気になったのは彼女ではなく、その隣にいる、ゆうに100kgは超えている巨体を窮屈そうに椅子に収める第三者の存在だ。生活保護の受給には、かなりプライベートな質問を要するため、通常は第三者を同席させることはない。

「ちょっと、席を外してもらえますか」

 職員が慮ってそう言うと、首を横に振ったのは、シングルマザーの方だった。

「どうしても一緒にいてほしいんです」

 職員はそれ以上、その女について何も言うことができなかった。福祉事務所に来る前、シングルマザーとその女は入念に打ち合わせを重ねている。

「生活保護は絶対に現金で支給してもらうこと。そうしないと、借金相手に通帳を見せなければならなくなったとき、お金があることがバレてしまうから」

 打ち合わせといっても、女からの一方的な入れ知恵だ。書類を前にしたシングルマザーは、女に言われたとおりに、話を進める。女は一言も口を挟まない。シングルマザーに給付される約20万円の生活保護費を何に使おうか──そんなことを夢想していたのかもしれない。

 昨年4月、5才だった翔士郎ちゃんに充分な食事を与えずに餓死させた疑いで、母親の碇利恵容疑者(39才)と知人の赤堀恵美子容疑者(48才)が、保護責任者遺棄致死の疑いで逮捕されたのは3月2日のこと。2人は、福岡県篠栗町にある同じ幼稚園に子供を通わせる保護者として5年前に出会った。

 しばらくすると赤堀容疑者は、「ママ友がLINEグループで悪口を言っている」と碇容疑者に吹き込み、自分だけが味方であると強調し始めた。洗脳の第一歩だ。その後、赤堀容疑者は、共通のママ友を《暴力団とつながりのあるボス》に仕立て上げ、その存在をちらつかせることで主従関係を作り上げていく。

関連キーワード

関連記事

トピックス

筒香が独占インタビューに応じ、日本復帰1年目を語った(撮影/藤岡雅樹)
「シーズン中は成績低迷で眠れず、食欲も減った」DeNA筒香嘉智が明かす“26年ぶり日本一”の舞台裏 「嫌われ者になることを恐れない強い組織になった」
NEWSポストセブン
筑波大学・生命環境学群の生物学類に推薦入試で合格したことがわかった悠仁さま(時事通信フォト)
《筑波大キャンパスに早くも異変》悠仁さま推薦合格、学生宿舎の「大規模なリニューアル計画」が進行中
NEWSポストセブン
『世界の果てまでイッテQ!』に「ヴィンテージ武井」として出演していた芸人の武井俊祐さん
《消えた『イッテQ』芸人が告白》「数年間は番組を見られなかった」手越復帰に涙した理由、引退覚悟のオーディションで掴んだ“準レギュラー”
NEWSポストセブン
12月9日に亡くなった小倉智昭さん
【仕事こそ人生でも最後は妻と…】小倉智昭さん、40年以上連れ添った夫婦の“心地よい距離感” 約1年前から別居も“夫婦のしあわせな日々”が再スタートしていた
女性セブン
10月1日、ススキノ事件の第4回公判が行われた
「激しいプレイを想像するかもしれませんが…」田村瑠奈被告(30)の母親が語る“父娘でのSMプレイ”の全貌【ススキノ首切断事件】
NEWSポストセブン
NBAレイカーズの試合観戦に訪れた大谷翔平と真美子さん(AFP=時事)
《真美子夫人との誕生日デートが話題》大谷翔平が夫婦まるごと高い好感度を維持できるワケ「腕時計は8万円SEIKO」「誕生日プレゼントは実用性重視」  
NEWSポストセブン
元夫の親友と授かり再婚をした古閑美保(時事通信フォト)
女子ゴルフ・古閑美保が“元夫の親友”と授かり再婚 過去の路上ハグで“略奪愛”疑惑浮上するもきっぱり否定、けじめをつけた上で交際に発展
女性セブン
六代目山口組の司忍組長。今年刊行された「山口組新報」では82歳の誕生日を祝う記事が掲載されていた
《山口組の「事始め式」》定番のカラオケで歌う曲は…平成最大の“ラブソング”を熱唱、昭和歌謡ばかりじゃないヤクザの「気になるセットリスト」
NEWSポストセブン
激痩せが心配されている高橋真麻(ブログより)
《元フジアナ・高橋真麻》「骨と皮だけ…」相次ぐ“激やせ報道”に所属事務所社長が回答「スーパー元気です」
NEWSポストセブン
12月6日に急逝した中山美穂さん
《追悼》中山美穂さん、芸能界きっての酒豪だった 妹・中山忍と通っていた焼肉店店主は「健康に気を使われていて、野菜もまんべんなく召し上がっていた」
女性セブン
トンボをはじめとした生物分野への興味関心が強いそうだ(2023年9月、東京・港区。撮影/JMPA)
《倍率3倍を勝ち抜いた》悠仁さま「合格」の背景に“筑波チーム” 推薦書類を作成した校長も筑波大出身、筑附高に大学教員が続々
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
【入浴中の不慮の事故、沈黙守るワイルド恋人】中山美穂さん、最後の交際相手は「9歳年下」「大好きな音楽活動でわかりあえる」一緒に立つはずだったビルボード
NEWSポストセブン