2018年3月に実戦復帰。2019年に引退したが引退会見では、「病気になってから(プロ野球生活が)長く感じた。ぜいたくな時間でした。楽しかった」と胸を張った。引退後はカープの二軍コーチに就任した。
サッカー界には3年半にも及ぶ闘病生活を経てフィールドに戻ってきた選手がいる。早川史哉(27)は2016年5月、アルビレックス新潟入団1年目に急性白血病が判明。骨髄移植を受けて2017年に退院し、2019年10月、ついに公式戦出場を果たした。
「骨髄移植を受けてからが地獄だったそうです。筋力が落ちて歩くことすらできない。やっと歩けるようになっても10分で両足が動かなくなる。2017年末にようやくトレーニングを始めることができましたが、2019年2月に池江選手が同じ病気になったことで、“自分も病気に負けられない”と発奮したそうです」(サッカー担当記者)
海外には、精巣がんが脳や肺など14か所に転移した自転車ロードレースのランス・アームストロング(49)の復活劇がある。
「それまで世界ランク1位にのぼりつめたこともあったが、1996年にがんが発覚。腫瘍の摘出手術と化学治療で克服し、1年以上の闘病生活を経て1998年にプロに復帰し、1999年からツール・ド・フランス7連覇の偉業を達成しました。ただ、その後にドーピングが発覚し、1998年以降の成績が抹消されてしまいましたが……」(スポーツジャーナリスト)
池江も必ずや再び最高の輝きを取り戻せる。
※週刊ポスト2021年3月19・26日号