芸能

天下を獲った唯一の女性芸人・山田邦子 フワちゃんに感じた共通点

山田邦子が40周年を迎えた自身の芸能生活を振り返る

山田邦子が40周年を迎えた自身の芸能生活を振り返る

『やまだかつてないテレビ』(フジテレビ系)で女性芸人として唯一となるゴールデンの冠番組を持った山田邦子。女性芸人である上にピン芸人でもある彼女は、なぜ成功したのか? 昨年で40周年を迎えた自身の芸能生活を振り返った。

 * * *
 私は今、「お笑いで天下を獲った唯一の女芸人」って呼ばれているらしいです。でも、当人からしたら変な感じ。「お笑いで天下を獲る」って、もともと関西の人の言い方なのよ。なので(ビート)たけしさんもそうだけど、私も一度も使ったことがないんです。

 あと、芸人っていう言い方も、私たちの時代の人は違和感がある。芸人って、昔は、お師匠さんがいて、寄席や舞台に立っている人たちのことを指す言葉でしたから。私のようなテレビタレントが芸人と名乗るのは失礼な気がして。今、「ピン芸人」っていうジャンルも定着していますけど、昔はそんな呼び方もなかった。コンビに対して、単に「ピン」とは言われていましたけど。じゃあ私は何なのと聞かれたら、ネタをやることを商売にしているお笑いタレントかな。

 天下を獲ったかどうかはわからないけど、一時期、テレビタレントとして、私がいちばん売れていた時期はあったと思いますよ。もっとも多いときで、レギュラー番組は14本もありましたから。1か月の収入が1億円なんてときもありました。ただ、それだけ稼いでいても私たちの頃はカードをつくるのも、ローンを組むのも大変でした。そこへいくと、今は芸能人や芸人の地位が上がりましたよね。ローンだって簡単に組めるらしいですもんね。

 私は19歳のときに芸能活動を始めてるんです。でも、芸能界に入った、みたいな感覚はなかったですね。当たり前だと思っていたので。小さい頃、テレビや寄席でおもしろい人たちを観て、憧れというより、すでに同業者だと思っていたんです。芸能生活をスタートさせたときから気分はスター。周囲を見渡しても、私がいちばんおもしろいと思っていました。計算されたお笑いはできないので、気を付けていたことは、聞き取りやすいことと、勢いくらい。

 こういう勘違い系は、やっぱり強い。売れるまでも、売れてからも、苦労らしい苦労の記憶はないんです。怒られて落ち込んだりしたこともあったんだろうけど、『オレたちひょうきん族』で大好きなたけしさんとも仕事ができていたし、楽しいという気持ちが先行して、嫌なことがあっても忘れちゃったんだと思う。

 最近、フワちゃんと共演したんですけど、フワちゃんを見て「ああ、私みたいな子」って思いましたね。私、デビューした頃、こういう子だったかもって。健康的で、明るくて、でも、美人ではないので嫌味がない。あの子、これからどんなタレントになっていくのかしら。とっても楽しみ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

2020年に引退した元プロレスラーの中西学さん
《病気とかじゃないですよ》現役当時から体重45キロ減、中西学さんが明かした激ヤセの理由「今も痺れるときはあります」頚椎損傷の大ケガから14年の後悔
NEWSポストセブン
政界の”オシャレ番長”・麻生太郎氏(時事通信フォト)
「曲がった口角に合わせてネクタイもずらす」政界のおしゃれ番長・麻生太郎のファッションに隠された“知られざる工夫” 《米紙では“ギャングスタイル”とも》
NEWSポストセブン
イギリス出身のボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
《ビザ取り消し騒動も》イギリス出身の金髪美女インフルエンサー(26)が次に狙うオーストラリアでの“最もクレイジーな乱倫パーティー”
NEWSポストセブン
東京都慰霊堂を初めて訪問された天皇皇后両陛下と長女・愛子さま(2025年10月23日、撮影/JMPA)
《母娘の追悼ファッション》皇后雅子さまは“縦ライン”を意識したコーデ、愛子さまは丸みのあるアイテムでフェミニンに
NEWSポストセブン
将棋界で「中年の星」と呼ばれた棋士・青野照市九段
「その日一日負けが込んでも、最後の一局は必ず勝て」将棋の世界で50年生きた“中年の星”青野照市九段が語る「負け続けない人の思考法」
NEWSポストセブン
2023年に結婚を発表したきゃりーぱみゅぱみゅと葉山奨之
「傍聴席にピンク髪に“だる着”姿で現れて…」きゃりーぱみゅぱみゅ(32)が法廷で見せていた“ファッションモンスター”としての気遣い
NEWSポストセブン
「鳥型サブレー大図鑑」というWebサイトで発信を続ける高橋和也さん
【集めた数は3468種類】全国から「鳥型のサブレー」だけを集める男性が明かした収集のきっかけとなった“一枚”
NEWSポストセブン
女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKI(右/インスタグラムより)
《趣里が待つ自宅に帰れない…》三山凌輝が「ネトフリ」出演で超大物らと長期ロケ「なぜこんなにいい役を?」の声も温かい眼差しで見守る水谷豊
NEWSポストセブン
松田聖子のモノマネ第一人者・Seiko
《ステージ4の大腸がんで余命3か月宣告》松田聖子のものまねタレント・Seikoが明かした“がん治療の苦しみ”と“生きる希望” 感激した本家からの「言葉」
NEWSポストセブン
“ムッシュ”こと坂井宏行さんにインタビュー(時事通信フォト)
《僕が店を辞めたいわけじゃない》『料理の鉄人』フレンチの坂井宏行が明かした人気レストラン「ラ・ロシェル南青山」の閉店理由、12月末に26年の歴史に幕
NEWSポストセブン
『酒のツマミになる話』に出演する大悟(時事通信フォト)
『酒のツマミになる話』が急遽差し替え、千鳥・大悟の“ハロウィンコスプレ”にフジ幹部が「局の事情を鑑みて…」《放送直前に混乱》
NEWSポストセブン
『週刊文春』によって密会が報じられた、バレーボール男子日本代表・高橋藍と人気セクシー女優・河北彩伽(左/時事通信フォト、右/インスタグラムより)
「近いところから話が漏れたんじゃ…」バレー男子・高橋藍「本命交際」報道で本人が気にする“ほかの女性”との密会写真
NEWSポストセブン