しかもその際、2着に人気馬がけっこう来ている。「1、3人」のワンツーは5回ある。そのときの3着は2ケタ人気。ちなみに「1、2人」はさすがに1回だけ(3着は14番人)。ちなみに「2、1人」は2回、「2、3人」は4回、「3、1人」は1回「3、2人」は4回。ということで、人気馬のワンツーは16回。なんかいけそうな気がする。
見えてきたのは「人気馬が2頭絡み、うち1頭を1着に持ってきても払い戻し10万円超えは期待できる」。確率的にはどんなもんか。10万円超えの839回を分母にして考えると、人気馬の1着は5.8%。ワンツーは1.9%。ううむ。期待するほどでもないか。
データが行ったり来たりして恐縮だが、人気馬2頭が絡むのは82回で9.8%。ここは押さえておきたいファクトだろう。
データは夢を見るためではなく頭を冷やすためにある。分かっちゃいるけど、データに踊らされて当たりそうな気もしてくる。ここを冷静に。
次号は自分なりの「法則」を見いだし、さっそく勝負だ!
【プロフィール】
須藤靖貴(すどう・やすたか)/1999年、小説新潮長編新人賞を受賞して作家デビュー。調教助手を主人公にした『リボンステークス』の他、アメリカンフットボール、相撲、マラソンなど主にスポーツ小説を中心に発表してきた。「JRA重賞年鑑」にも毎年執筆。
※週刊ポスト2021年4月2日号