独自の割引キャンペーンで人気博す「4号ホテル」
少々詳しい方であれば、レジャーホテルは風俗営業法の許可が必要という認識をお持ちだろう。実はレジャーホテルという概念はなかなか難しく、「カップルユースで一定の目的を前提とした施設」とも表現できるが、一般のホテルにおいても“それは同じ”という意見はあるだろう。
詳述は避けるが、レジャーホテルには風俗営業法の許可を受ける施設(4号ホテル)とそうではない施設(新法ホテル)があるとされる(いずれも旅館業法の許可は必須)。ただしこの差は大きく、実際の運営でもかなり異なる対応がとられることになる。昨年、コロナ禍で実施された「GoToトラベル」も4号ホテルは対象外とされてきた。
この4号ホテルは宿泊業というよりは風俗業という社会認識なのだろう。多くのレジャーホテルを取材してきた筆者からみれば、4号ホテルでも一般の高級ホテルと遜色ない施設もあれば、新法ホテルでもアダルトで妖艶な雰囲気を持つ施設もあり、一概には評価できないのだが……。
いずれにしても旅館業法の許可を前提とした宿泊施設であり、“宿泊施設そのものが風俗業”というのは何となく違和感がある。そもそも、これだけ多様化してきた宿泊業態の中で、風俗営業法の枠とそれ以外というのは実態とかけ離れている印象すら持っている。
話を戻すが、そんな4号ホテルの中には、GoToトラベルを逆手にとって「35%OFF」といった独自キャンペーンを打ち出すレジャーホテルもあった。実際に一般の宿泊需要を多く取り込んだり、女子会などの利用で満室になるほど人気を博すホテルも多数あった。