個人年金保険、iDeCo、つみたてNISAのメリット・デメリット
毎月いくら運用するかは自分で決められる。下限は5000円で、会社員は2万3000円まで、自営業者は6万8000円までとなる。
ただし、手続きやルールは煩雑だ。
「会社員は加入時に資格の証明や会社への申請が必要となります。また、積み立てた資金は原則60歳になるまで引き出せず、その間は解約もできません(減額や停止は可能)」(北村氏)
イデコを始めるにあたっては、銀行や証券会社などが窓口になる。自分のライフプランに合った商品を選んで口座を開設する。選ぶ際に確認しておきたいのが、「運用管理費」だ。
ファイナンシャルプランナーの丸山晴美氏が指摘する。
「イデコは月々の口座の管理料と運営の信託報酬がかかり、毎年3000円程度の運用管理費が発生します。会社員が月2万3000円、年27万6000円で1%の運用をすると利益は2760円で、運用管理費のほうが大きくなってしまうこともある。商品を選ぶ時は、管理費が少ない運用元のものを探しましょう」
具体的に投資する商品を決めるにあたって、丸山氏は「一定のリスクがあることを理解した上で、それぞれの目的に合わせて選びたい」と言う。
「ある程度のお金をかけられる人に向いているのは、ハイリスク・ハイリターン型の商品への長期投資でしょう。一般にリスクのある商品は短期投資向きと思われますが、実は長期の投資ほど多少失敗をしてもその後の運用で損失を取り戻しやすい。具体的には、海外新興国の株式を組み合わせた商品(インデックス・ファンド)があります」(丸山氏)