2015年、2016年、2019年と舞台『エリザベート』で高評価を得た京本が最近ネットで“話題”になったことといえば、『踊る!さんま御殿‼』(日本テレビ系)に出演し、“踊るヒット賞”を獲得したこと。

 この森本と京本の直近の活躍を見ても、SixTONESの多彩ぶりがわかるだろう。映画や連続ドラマ出演が目立ち、2021年度後期の連続テレビ小説(朝ドラ)『カムカムエヴリバディ』(NHK)も決まった松村北斗。もっともクールに見える彼が『有吉ゼミ』(日本テレビ系)の「チャレンジグルメ」で激辛料理を悶絶しながらも完食したかと思えば、ラップの名手である田中樹は『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)のコーデバトルでジャニーズの先輩3人に圧勝した。

 そして歌唱力に定評があるジェシーは、情報番組出演時にギャグを連発し、大サービス。さらに『有吉ゼミ』「八王子リホームシリーズ」ではヒロミの下で、まさに体を張る。
そのジェシーと田中は4月16日スタートの『オオカミ少年』(TBS系)にダウンタウンの浜田雅功と共に出演する。16年ぶりとなるレギュラー化で、二人の起用は起爆剤の意味をもつ。

「器用な人が揃っているグループなのかもしれませんね」とは森本だ。「一見、高地(優吾)が不器用そうじゃないですか。でも彼は本当に賢くて、自分のキャラや自分ができることを誰よりも理解している」と続けた。京本も「メンバーが言葉に詰まったりするとき、絶妙な補足をしてくれるのは高地。ワイプの表情も抜群で、さすがは『スクール革命!』(日本テレビ系)で長年、鍛えられているだけのことはあると思う」と絶賛していた。

バラエティでも“待つ”ことができる

 バラエティ専門放送作家として言わせてもらえば、彼らは“待つ”ことができるのが素晴らしい。新人の場合、なんとか爪痕を残そうとして必要以上に出過ぎてしまったり、番組の流れを無視して持ちネタを放ったりしてしまうものだが、SixTONESにはそれがない。

 3日、『ジョブチューン』(TBS系)でヒナ壇に座っていた田中のトークやリアクションの緩急と絶妙な間は惚れ惚れするほどだった。

 そんな彼らは2012年、揃って、ドラマ『私立バカレア高校』(日本テレビ系)に出演。ファンの皆さんや記者らから“バカレアJr.”と呼ばれ、「次にデビューするグループ」と予想されていた時期がある。

 当時の盛り上がりは私も鮮明に覚えている。「グループ名はどうなるの?」と彼らに聞いていたのは有名アイドル誌の編集長。ジャニー喜多川さんに「彼らのデビューはいつですか?」と問う記者も後を絶たなかったものだ。

森本、京本が語った挫折と今後

「あの時期があって今があると思います」とは森本。京本も「あのときデビューしていたら悲惨だったと思います。実力もないのに調子にのってたし、絶対に失敗していたんじゃないかな。それから挫折を経験して、バラバラになって、しっかり地に足をつけて歩み始めたから今があるんです。メンバーは誰も『あのときデビューできたら良かった』とは言いません」と振り返った。

 私が「だからSixTONESは“強いグループ”なんですね」というと、二人は同時に大きく首を横に振った。

「僕ら、めちゃめちゃ弱いですよ。精神面でも体力面でも決して強くはありません」と森本。京本は「たとえば先輩の冠番組に出演させていただくとき、なかなか挨拶にいけなかったりすると、全員めちゃめちゃソワソワしちゃいます。ホント、裏では小心者なんです」と。さらに「デビュー前に挫折を経験しているから、これからも安定が約束されているワケじゃないことをみんなが自覚しています。だから、しっかりとした基盤を作っていかなければならない。そういう意味で、4月始まりのこのカレンダーをめくりながら、キチンと目標をたてて進んでいければと思っているんです」(京本)「(コロナ禍で)ファンの皆さんと会えない時間が続いてしまっていますが、会えないならではの特別な時間をこのカレンダーを手元にして共有していれば、会えたとき、嬉しさが爆発すると思うので」(森本)

「ファンの皆さんの前でパフォーマンスができる瞬間に、しっかり楽しんでいただけるものを作っておきたい」と話を締めくくった二人。

 私にはやはりSixTONESは「強いグループ」だと思える。そして全員がオールマイティでもある。2021年度のSixTONESの活躍をおおいに期待している

関連キーワード

関連記事

トピックス

復興状況を視察されるため、石川県をご訪問(2025年5月18日、撮影/JMPA)
《初の被災地ご訪問》天皇皇后両陛下を見て育った愛子さまが受け継がれた「被災地に心を寄せ続ける」  上皇ご夫妻から続く“膝をつきながら励ます姿”
NEWSポストセブン
子役としても活躍する長男・崇徳くんとの2ショット(事務所提供)
《山田まりやが明かした別居の真相》「紙切れの契約に縛られず、もっと自由でいられるようになるべき」40代で決断した“円満別居”、始めた「シングルマザー支援事業」
NEWSポストセブン
武蔵野陵を参拝された佳子さま(2025年5月、東京・八王子市。撮影/JMPA)
《ブラジルご訪問を前に》佳子さまが武蔵野陵をグレードレスでご参拝 「旅立ち」や「節目」に寄り添ってきた一着をお召しに 
NEWSポストセブン
前田健太と早穂夫人(共同通信社)
《私は帰国することになりました》前田健太投手が米国残留を決断…別居中の元女子アナ妻がインスタで明かしていた「夫婦関係」
NEWSポストセブン
オンラインカジノの件で書類送検されたオコエ瑠偉(左/時事通信フォト)と増田大輝
《巨人オンラインカジノ問題》オコエ瑠偉は二軍転落で増田大輝は一軍帯同…巨人OB広岡達朗氏は憤り「厳しい処分にしてもらいたかった。チーム事情など関係ない」
週刊ポスト
1990年代にグラビアアイドルとしてデビューし、タレント・山田まりや(事務所提供)
《山田まりやが明かした夫との別居》「息子のために、パパとママがお互い前向きでいられるように…」模索し続ける「新しい家族の形」
NEWSポストセブン
新体操「フェアリージャパン」に何があったのか(時事通信フォト)
《代表選手によるボイコット騒動の真相》新体操「フェアリージャパン」強化本部長がパワハラ指導で厳重注意 男性トレーナーによるセクハラ疑惑も
週刊ポスト
違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者と職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(左・Instagramより)
【国立大に通う“リケジョ”も逮捕】「薬物入りクリームを塗られ…」小西木菜容疑者(21)が告訴した“驚愕の性パーティー” 〈レーサム創業者・田中剛容疑者、奥本美穂容疑者に続き3人目逮捕〉
NEWSポストセブン
国技館
「溜席の着物美人」が相撲ブームで変わりゆく観戦風景をどう見るか語った 「贔屓力士の応援ではなく、勝った力士への拍手を」「相撲観戦には着物姿が一番相応しい」
NEWSポストセブン
違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者と職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(左・Instagramより)
【20歳の女子大生を15時間300万円で…】男1人に美女が複数…「レーサム」元会長の“薬漬けパーティ”の実態 ラグジュアリーホテルに呼び出され「裸になれ」 〈田中剛、奥本美穂両容疑者に続き3人目逮捕〉
NEWSポストセブン
前田亜季と2歳年上の姉・前田愛
《日曜劇場『キャスター』出演》不惑を迎える“元チャイドル”前田亜季が姉・前田愛と「会う度にケンカ」の不仲だった過去
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 自民激震!太田房江・参院副幹事長の重大疑惑ほか
「週刊ポスト」本日発売! 自民激震!太田房江・参院副幹事長の重大疑惑ほか
NEWSポストセブン