アルコールランプはいま…
消えたモノは遊具だけではない。理科の授業で使うアルコールランプやマッチも消えた。千葉県の小学校教員で、教員向けの著書などが多数ある城ヶ崎滋雄氏はこう話す。
「火事ややけどの危険があるからです。アルコールランプは倒すと燃料がこぼれて燃え広がるので、以前から危ないと思っていた。新しい教科書ではコンロを使うようになり、マッチも不要になりました」
1990年には、東京都立川市の小学校で小6女児が理科の実験中、同級生の持っていたアルコールランプから衣服に引火して大やけどをする事故が発生。損害賠償請求に発展し、02年に市と元同級生の両親が3600万円を支払うことで和解した例もある。
※週刊ポスト2021年4月16・23日号