多焦点眼内レンズ
目のピント調整機能を持つ水晶体を、人工のレンズに置き換える「多焦点眼内レンズ」
多焦点眼内レンズは「水晶体」と呼ばれる目のピント調節機能を持つ部位を人工のレンズに置き換える方法。ストロー状の器具で「水晶体」を吸い上げ、そこへ小さく折りたたんだ眼内レンズを挿入する手術で、白内障の手術に用いられている。
保険適用となるのは、患者が日常的によく見る距離に合わせた単焦点レンズに置き換える手術。「遠・中・近」の多焦点でピントを合わせることができるレンズであれば、白内障だけでなく、老眼も克服できる。
多焦点レンズはこれまで自費診療だったが、2019年に「遠・中」に対応したレンズが保険認可された。現在、海外製の5焦点に対応するレンズが登場しているが、国内では「遠・中・近」の3焦点レンズを選ぶ患者が多いという。
取材・文/小野雅彦
※週刊ポスト2021年4月16・23日号