芸能

河合雪之丞がコロナうつ告白、頭よぎった「廃業」と立ち直った契機

河合雪之丞がコロナうつを告白

河合雪之丞がコロナうつを告白

「わたし、コロナうつになってしまったんです……」 

 新型コロナウイルスの感染拡大は、多くの人の生活に多大な影響を与えた。感染そのものに加え、顕著なのが精神的な疲弊だ。感染への不安や、行動制限などによる心理的負担からコロナうつになる人が増えている。劇団新派で活躍する俳優・河合雪之丞(50才)もそのひとりだった。

 雪之丞は、17才で三代目市川猿之助(現・猿翁)の元に入門。国立俳優養成所という閨閥外の出身ながら、その女形の美しさと芸の見事さで、「市川春猿」の名で一躍人気俳優となった。歌舞伎の舞台だけではなく、『プレバト』や『ナカイの窓』などバラエティー番組でも活躍。2017年には、客演して以来かねてから魅了されていたという劇団新派に電撃移籍し、現在も「立女形」として新派の看板を支えている。

 これまで何度も人生の転機を迎え、しなやかに変化してきた雪之丞だが、ウイルスの脅威を前に立ち尽くすことしかできなかったと振り返る。

 生活が大きく変わったのは、2020年の2月。第1回目の緊急事態宣言が発令される1か月ほど前のことだった。新橋演舞場で劇団新派の舞台『八つ墓村』に出演していた雪之丞だが、27日、突如、「千穐楽」を言い渡されたのだ。

「それでも、当時はまだそんな大ごとになるとは思わなくって、共演していたジャニーズ事務所の室龍太くんと『じゃあ、6月の大阪公演でね』なんていって別れたんです。だけど1か月のうちに、全国的に大変なことになってしまって。私、15才で国立俳優養成所に入って以来、35年間、芝居しかしてこなかったでしょ。だからいきなり、人生のすべてが無くなったように思えて。……俳優の廃業も頭をよぎりました」
 
 強制的な“千穐楽”に加え、当時の雪之丞を苦しめたのが毎日降り注いでくるコロナに関する多すぎる情報だった。

「外出が怖くて、毎日部屋にこもって、愛犬を抱えながら、ずっとテレビを見続けていました。私たちを苦しめている『新型コロナウイルス』とはどういうものなのか、なんでもいいから、情報が欲しかった。でも、前半はコロナの脅威を伝えるニュースが多くまだ具体的な解決策の情報も流れてこなかった。 あれから1年、2回目の緊急事態宣言も解除されて、一見、普通の生活が戻ったかのようにも思いますが、各地では、今度はさらに強いウイルスといわれる変異株の感染が拡大している。大阪などでも、リバウンドで感染者が急増したりと、コロナの脅威は過ぎ去ったわけではない。だからこそ、自分たちが今できる対策をしっかりやっていこうと思いました。怖い、危ないという気持ちばかりにならないように『新しいこと』をはじめたほうがいいんじゃないかって、思ったんです」

関連記事

トピックス

中村芝翫の実家で、「別れた」はずのAさんの「誕生日会」が今年も開催された
「夜更けまで嬌声が…」中村芝翫、「別れた」愛人Aさんと“実家で誕生日パーティー”を開催…三田寛子をハラハラさせる「またくっついた疑惑」の実情
NEWSポストセブン
ロシアのプーチン大統領と面会した安倍昭恵夫人(時事通信/EPA=時事)
安倍昭恵夫人に「出馬待望論」が浮上するワケ 背景にある地元・山口と国政での「旧安倍派」の苦境
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《秘話》遠野なぎこさんの自宅に届いていた「たくさんのファンレター」元所属事務所の関係者はその光景に胸を痛め…45年の生涯を貫いた“信念”
週刊ポスト
政府備蓄米で作ったおにぎりを試食する江藤拓農林水産相(時事通信フォト)
《進次郎氏のほうが不評だった》江藤前農水相の地元で自民大敗の“本当の元凶”「小泉進次郎さんに比べたら、江藤さんの『コメ買ったことない』失言なんてかわいいもん」
週刊ポスト
出廷した水原被告(右は妻とともに住んでいたニューポートビーチの自宅)
水原一平の賭博スキャンダルを描くドラマが「実現間近」…大谷翔平サイドが恐れる「実名での映像化」、注目される「日本での公開可能性」
週刊ポスト
川崎、阿部、浅井、小林
女子ゴルフ「トリプルボギー不倫」に重大新局面 浅井咲希がレギュラーツアーに今季初出場で懸念される“ニアミス” 前年優勝者・川崎春花の出場判断にも注目集まる
NEWSポストセブン
6年ぶりに須崎御用邸を訪問された天皇ご一家(2025年8月、静岡県・下田市。撮影/JMPA)
天皇皇后両陛下と愛子さま、爽やかコーデの23年 6年ぶりの須崎御用邸はブルー&ホワイトの装い ご静養先の駅でのお姿から愛子さまのご成長をたどる 
女性セブン
「最高の総理」ランキング1位に選ばれた吉田茂氏(時事通信フォト)
《戦後80年》政治家・官僚・評論家が選ぶ「最高の総理」「最低の総理」ランキング 圧倒的に評価が高かったのは吉田茂氏、2位は田中角栄氏
週刊ポスト
コンサートでは歌唱当時の衣装、振り付けを再現
南野陽子デビュー40周年記念ツアー初日に密着 当時の衣装と振り付けを再現「初めて曲を聞いた当時の思い出を重ねながら見ていただけると嬉しいです」
週刊ポスト
”薬物密輸”の疑いで逮捕された君島かれん容疑者(本人SNSより)
《28歳ギャルダンサーに“ケタミン密輸”疑い》SNSフォロワー10万人超えの君島かれん容疑者が逮捕 吐露していた“過去の過ち”「ガンジャで捕まりたかったな…」
NEWSポストセブン
中居正広氏の近況は(時事通信フォト)
反論を続ける中居正広氏に“体調不良説” 関係者が「確認事項などで連絡してもなかなか反応が得られない」と明かす
週刊ポスト
スーパー「ライフ」製品が回収の騒動に発展(左は「ライフ」ホームページより、みぎはSNSより)
《全店舗で販売中止》「カビだらけで絶句…」スーパー「ライフ」自社ブランドのレトルトご飯「開封動画」が物議、本社が回答「念のため当該商品の販売を中止し、撤去いたしました」
NEWSポストセブン