「見回り隊」の効果は?(時事通信フォト)
4月8日には、奈良県の荒井正吾知事がこう県民に呼びかけた。
「大阪市に行く場合でも寄り道をしないでまっすぐ帰りましょう」
四面楚歌の大阪だが、コロナを乗り切るためには、県境や恩讐を越えた連携が欠かせない。千葉大学名誉教授(行政学)の新藤宗幸氏がいう。
「関西には8府県4市が参加して、広域防災や医療を担う関西広域連合という仕組みがあります。その中で大阪府は地域の連携、協力体制を拡充する役割を担う必要がある。大阪大学医学部を中心に全国トップレベルの医療体制を活かすためにも、吉村知事は周辺の自治体と誠実に話し合うべきです」
コロナから関西を守るためにも、吉村知事は自らのプライドと過信を捨てる必要に迫られている。
※週刊ポスト2021年4月30日号