“総理候補”10人の採点表
河野の言葉に欠ける「信頼性」
自民党内で「ポスト菅」の最有力候補に急浮上しているのが河野太郎・行革相だ。ワクチン担当として出番が増え、ツイッターのフォロワー数は230万を超えて政界一の発信力を誇り、自民党内には総選挙に向けて河野氏との「2連ポスター」を貼り出す議員も多い。
「菅総理が途中退陣すれば、総裁選は派閥に関係なく選挙の顔として期待できる河野さんに雪崩現象が起きる」(自民党若手議員)との声もある。
選者の採点合計も2位につけたが、高評価と低評価に割れた。
「河野氏は自民党の枠からはみ出す部分が魅力だが、他の政治家との協調性に欠けるのが懸念材料。トップリーダーになったとき、独善性をいかに抑えて人を束ねる柔軟性を発揮できるかが問われる」(泉氏=6点)
と一定の評価や期待がある一方で、次の指摘も。
「他人の意見に耳を貸さないから党内や派内の議員の信頼度が非常に低い。これでは総理になっても人を動かせないし、支える人もいない。声高に主張していた脱原発を大臣になった途端に封印したことも言葉の信頼性に疑問」(野上氏=2点)
総裁選で河野氏の対抗馬と見られているのが、「女性初の総理」を目指す野田聖子・幹事長代行(4位)だ。
こちらも評価が割れた。
「小泉内閣では郵政民営化に反対して持論を貫くなど度胸が据わっている。人の話に耳を傾け、党内の女性議員にも人望がある。政治手腕は未知数だが、女性初の総理になれば化ける可能性がある」(野上氏=6点)
「大局観が不在。総裁選があるから出馬して総理を目指そうというだけ」(屋山氏=0点)
小林氏の評価はこうだ。
「男女格差の是正や子育てについての政策は評価できるが、経済財政政策で大きな旗を掲げていないことが総理候補としては不十分」(4点)
※週刊ポスト2021年5月7・14日号