マスク生産は「あくまで社会貢献」
ところで、シャープマスクの抽選は過去に応募した分も自動的に抽選対象となるため、当選通知が複数回届くケースも出てきている。そのため、同社はWeb上で「エントリー停止」ができる機能をスタートさせた。その記事に対する読者の書き込みからも、シャープマスクへの利用者の反応がうかがえる。
〈最近マスクはすぐに手に入る状態だが、やはりMADE IN CHINAばかり。CHINA生産のマスクを買う気にはなりません。送料などを含めて高い金額ではあるけれどいち早くマスク生産に取り掛かってくれたSHARPさんには感謝ですね〉
〈救世主が現れた!と思いましたね。昨年マスク不足の折には。わが家も何箱か備蓄しています。最近は当選メールが来ても購入しないこともありますが、変異株も怖いし、次にもし当選メールが入ったら購入しなければ〉
〈初めて当選して購入してから使い続けています。定期便も契約しました。国産だからこその安心感が違います〉
店頭での購入希望も多い「シャープマスク」
一方で、こんな注文もある。
〈これから暑くなるので欲しいには欲しいのだが、シャープさん店頭購入できるようにして、お願いします〉
〈個別包装することを要望する〉
シャープへの感謝から要望までさまざまだが、シャープマスクの記事にこれだけの具体的な反応があるところが、いまだに注目を浴びている証拠だろう。
シャープは、生産開始から1年が経ったマスク生産について「あくまで社会貢献という位置づけで行っています」(前出・広報担当者)という点を強調していた。電機メーカーのシャープにとって、マスク生産は収益よりも、企業ブランドを高める価値のほうが大きいのではないだろうか。