芸能

田村正和さん、渡哲也さんも コロナ禍で増加「すぐ知らせない」逝き方

aa

晩年は妻との静かな日々を過ごした

 4月3日に都内の病院で心不全のため亡くなった田村正和さん(享年77)。2018年に出演した『眠狂四郎 The Final』(フジテレビ系)を最後にそっと芸能界から身を引いた田村さんの死が公になったのは、逝去から1か月以上経過してからだった。

《兄は幸せな人生を送ったと思います。仕事でもプライベートでも何事も自分のライフスタイルを崩さず全うしたと思います。葬儀も派手にせず静かに見送ってくれと家族に言っていたそうです。生前、兄に関わって下さった方々に、私からも心より厚く御礼申し上げます。 合掌》

 自身のホームページでそう心境をつづったのは、俳優の田村亮(75才)だ。

 生前の田村さんが、「葬儀も派手にせず静かに見送ってくれ」と願っていたと弟が明かした通り、最後のお別れに立ち会ったのは、ごくわずかな人だったという。

「晩年の田村さんは自宅から出ることもなく、病を患い死に臨む姿を見たのは、妻の和枝さんぐらいでした。本人の希望で、訃報は親しい知人にも知らせず、家族だけで葬儀をすませたそうです。死の事実についても、できることならずっと公表しないつもりだったようです」(田村家を知る知人)

 コロナ禍に入ってから印象的な死に方をしたのは田村さんだけではない。

 俳優の渡哲也さん(2020年8月逝去、享年78)や、脚本家の橋田壽賀子さん(2021年4月逝去、享年95)など、コロナ禍に私たちの前から姿を消した著名人たちは、自らの去り際にとことんこだわり、美学を持っていた。

 その姿勢は、新しい理想の死に方の到来を物語っている。

 訃報をすぐに知らせない──コロナ禍で増えたのは、こんな逝き方だ。

 親しい親族や知人、友人は「死に目に会いたい」と思うのが当たり前。しかし現在は、闘病や逝去の事実をごく一部の親しい人にしか伝えない傾向が目立つ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

降谷健志の不倫離婚から1年半
《降谷健志の不倫離婚から1年半の現在》MEGUMIが「古谷姓」を名乗り続ける理由、「役者の仕事が無く悩んでいた時期に…」グラドルからブルーリボン女優への転身
NEWSポストセブン
警視庁がオンラインカジノ店から押収したパソコンなど(時事通信フォト)
《従業員や客ら12人現行犯逮捕》摘発された店舗型オンカジ かつての利用者が語った「店舗型であれば”安心”だと思った」理由とは?
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《前所属事務所代表も困惑》遠野なぎこの安否がわからない…「親族にも電話が繋がらない」「警察から連絡はない」遺体が発見された部屋は「近いうちに特殊清掃が入る予定」
NEWSポストセブン
放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、さまざまな障壁を乗り越えてきた女性たちについて綴る
《佐々木希が渡部建の騒動への思いをストレートに吐露》安達祐実、梅宮アンナ、加藤綾菜…いろいろあっても流されず、自分で選択してきた女性たちの強さ
女性セブン
看護師不足が叫ばれている(イメージ)
深刻化する“若手医師の外科離れ”で加速する「医療崩壊」の現実 「がん手術が半年待ち」「今までは助かっていた命も助からなくなる」
NEWSポストセブン
(イメージ、GFdays/イメージマート)
《「歌舞伎町弁護士」が見た恐怖事例》「1億5000万円を食い物に」地主の息子がガールズバーで盛られた「睡眠薬入りカクテル」
NEWSポストセブン
キール・スターマー首相に声を荒げたイーロン・マスク氏(時事通信フォト)
《英国で社会問題化》疑似恋愛で身体を支配、推定70人以上の男が虐待…少女への組織的性犯罪“グルーミング・ギャング”が野放しにされてきたワケ「人種間の緊張を避けたいと捜査に及び腰に」
NEWSポストセブン
和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
【新宿タワマン殺人】和久井被告(52)「バイアグラと催涙スプレーを用意していた…」キャバクラ店経営の被害女性をメッタ刺しにした“悪質な復讐心”【求刑懲役17年】
NEWSポストセブン
女優・遠野なぎこの自宅マンションから身元不明の遺体が見つかってから1週間が経った(右・ブログより)
《上の部屋からロープが垂れ下がり…》遠野なぎこ、マンション住民が証言「近日中に特殊清掃が入る」遺体発見現場のポストは“パンパン”のまま 1週間経つも身元が発表されない理由
NEWSポストセブン
幼少の頃から、愛子さまにとって「世界平和」は身近で壮大な願い(2025年6月、沖縄県・那覇市。撮影/JMPA)
《愛子さまが11月にご訪問》ラオスでの日本人男性による児童買春について現地日本大使館が厳しく警告「日本警察は積極的な事件化に努めている」 
女性セブン