5月31日発売の「週刊ポスト」は、出口の見えない緊急事態宣言下の生活にフォーカスした「命とお金の特集号」です。ようやく治験が進み始めた国産ワクチンの特徴と実用化の見通し、ついに解禁される医療用大麻をめぐる大論争、コロナ禍で家族が「陰謀論」にのめり込んでしまうという悲劇――あなたならどうしますか? この一冊を読めば、明日の歩き方が見えてくる。
そして、「五輪中止」を高らかに社説で訴えた朝日新聞が、「それでも夏の甲子園は別」と、またもトンデモ回答を寄せた!
今週の見どころ読みどころ
◆<グラビア>コロナ病棟 女性清掃員の長い一日
神奈川県川崎市の病院で、週に6日、たった一人で院内の清掃作業をしている女性清掃員に密着した。完全防備で感染者の病室や集中治療室をていねいに消毒・清掃していく。作業中はトイレに行くこともできない。清掃員という立場だが、患者たちの生の声に触れることも多い。「息子に会わせて」「家に帰りたい」「死にたい」――そんな言葉を背負って、孤独な作業は今日も続く。
◆朝日新聞に「五輪中止なら夏の甲子園はどうする」直球質問
本誌前号の取材に対し、五輪スポンサーになっている朝日新聞はじめ大手新聞社は五輪開催について明確な立場を明らかにしなかった。が、朝日は5月26日になって社説で「五輪中止の決断を求める」とぶち上げた。ならば、同時期に開催予定の朝日主催「夏の甲子園」はどうするのか。本誌の素朴な疑問に同社は、「オリンピックとは事情が異なる」と理解に苦しむ回答をしてきた。その全文を公開する。
◆知られざる社会問題 家族が「陰謀論」にのめり込んだ……
コロナのストレスと「おこもり生活」で、「陰謀論」にハマる日本人が増えている。福井県の自民党県議は、「コロナワクチンは殺人兵器」「バイデンはこの世にいない」などと主張する冊子を配布し、ネットには「三浦春馬は他殺だった」とする書き込みがあふれている。そうした流言飛語に惑わされ、「ワクチンを打ちたくない」と言い出す高齢者も出始めた。なぜ人は陰謀論に惹かれてしまうのか。
◆やっぱり「国産ワクチン」を待ちたい人へ
世界からは周回遅れになってしまったが、いよいよ複数の国産ワクチンが最終段階の治験に入ろうとしている。ファイザー、モデルナのmRNAワクチンを進化させた第一三共、「組み換えたんぱく質」という新手法に挑む塩野義製薬や武田薬品工業など、後発だからできる改良型も開発が進んでいる。なにより、国産であれば日本人や日本の流行株にあわせた処方が可能になる。早ければ年内にも登場する可能性のある国産ワクチンの開発最前線をリポートする。
◆「がんと大麻」の大論争
厚生労働省は、ついに医療用大麻を解禁する見通しだ。欧米はじめ世界各国ではすでに合法化されているが、日本では「麻薬はダメ、絶対!」という意識が根強く、世界から後れを取っていた。優れた鎮痛、鎮静効果があり、モルヒネより安全とされる一方、医療者のなかにも反対論は少なくない。難題だからこそ、まずは国民的議論が必要だ。
◆長生きしたければ「あずき」を食べなさい
コロナ禍の日本に、空前の「あずきブーム」が到来している。赤ワインの2倍のポリフェノールを含み、食物繊維は納豆の3倍。含有成分が、がん細胞の増殖を抑える効果も実験で明らかになっている。芸能界では「あずきスープ」が健康とダイエットに効果的だと人気だ。そのすぐれたパワーと上手な摂取法を紹介する。
◆「母と絶縁」か「眞子さまの結婚一時金放棄」か 小室さん「究極の選択」
ニューヨークでの留学を終え、「法務博士」の学位を取得した小室圭氏は、7月の同州司法試験を終えれば、いよいよ眞子内親王との結婚問題に正対することになる。国民の祝福を得られるような状態ではないが、宮内庁関係者らは、特に国民の不信が強い母・佳代さんとの別居が必要だと考えている。さらに、税金から支給される結婚一時金1億4000万円の放棄も取り沙汰される。
◆菅総理に最後通告「安倍の尻ぬぐいもうやめろ!」
菅内閣はもはや黄昏の幽霊のような体たらくだが、よくよく考えてみれば、不人気の原因となった「東京オリンピック強行」も「河合夫妻への1億5000万円」も、「モリカケ資料改ざん」も、すべては安倍晋三・前首相が撒いたタネだ。その安倍氏は「もう関係ない」と涼しい顔で、最近はメディアでキングメーカー気取りのコメントを連発している。オリンピック中止を含め、死に体の菅首相にできる最後の仕事は「アベノ不良債権」を処理することではないか。
◆<グラビア>名作邦画に学ぶ、じわりと染み入る「辞世の言葉」
日本の名優たちが映画で残した「最期の言葉」を、なつかしいシーンとともに特集した。『痛くない死に方』『父と暮せば』『山椒大夫』『天国までの百マイル』『いしゃ先生』『わが母の記』『RAILWAYS~49歳で電車の運転士になった男の物語~』『花いちもんめ』『あの、夏の日 とんでろ じいちゃん』『楢山節考』『大病人』『万引き家族』『石内尋常高等小学校 花は散れども』。いずれ劣らぬ名作と名台詞がよみがえる。
◆<グラビア>日本一スケベな社史がめちゃくちゃ面白い!
昭和から平成にかけて、「エロ本の総合デパート」と呼ばれた出版社があった。異能の編集者・宮坂誠氏(故人)が創立した「サン出版」だ。『S&Mコレクター』『投稿写真』など、時流に乗ってヒットを連発したが、エロ本が売れなくなると2013年にあっさり看板を下ろしてしまった。宮坂氏が亡くなった2018年に、元部下たちが供養代わりに制作したのが『サン出版社史』だった(非売品)。そこには昭和・平成の「スケベ史」が詰まっている。特に男性諸氏には、なつかしいタイトルや表紙が目白押しの貴重な一冊を特別公開する。
◆昭和の「最強軍団」を率いた男たち
昭和の偉人を振り返る人気シリーズは「軍団」に注目した。若貴を筆頭に角界を席捲した「藤島部屋」、政敵にまで慕われた田中角栄が率いた「田中派」、王貞治の一本足打法を生んだことで知られる「荒川道場」、昭和の大改革を成し遂げた「土光臨調」、鉄の結束と絶大な人気を誇った「石原軍団」の「チーム力とリーダーシップ」に迫る。
◆お金の「使いどころ」を間違えた!
巻頭特集は老後のお金の使い方を徹底検証。高額医療に老後資金をつぎ込んだが無駄だった、高級老人ホームに入居したが退去させられた、生前贈与したら追徴課税、資産を増やすはずの投資で大損、などなど。あわせて「家を売るという大仕事」の失敗しないポイントも解説する。
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