「文章には、その人の本質や考え方が出てしまう。ほとんどのアナウンサーは、『報道されていた件について』『一部週刊誌の報道にありました件で』などと具体的には言及していない。このニュースを誰もが知っている前提で書いていますが、そうとは限らないでしょう。報道機関のアナウンサーとして、どうなのでしょうか。また、発端となった媒体名(『週刊文春』)を書かないのも、いかがなものか。良い感情を抱けないのはわかりますが、悪いことをしていたのは自分たちなんですから。文章に『!』を付しているアナウンサーもいたし、どこまで本気で反省しているのか読み取りづらいですね」
このままニュース番組を任せられるか
SNSが発達したことで、著名人の記者会見は減り、良いことも悪いことも自らの発信で報告するケースが増えている。
「フジにとっては、一社員がわざわざ会見をする必要はないという判断なのでしょう。たしかに普通の企業で不祥事が起こっても、上層部が会見しますからね。ただ、ニュースを読んでいたり、バラエティ番組でタレントのように活躍していたりするアナウンサーもいる。ネット上では、『都合の悪い時は社員扱いか』と解釈するし、ダブルスタンダードだと嫌われてしまう」
フジとしては、各アナウンサーのインスタ謝罪で幕引きを図りたいところだろう。しかし、夜の『FNN Live News α』でキャスターを務めている三田友梨佳アナ、春から『めざましテレビ』で総合司会になったばかりの井上清華アナなどエース格が関わっており、事態がすぐに収まるとも思えない。
5月28日、遠藤社長は「“対価性があるのではと疑われるような行為”については、放送人としての自覚が問われる行動であり、関係者に厳正に対応した。指導が行き届いていなかったことに、社としての責任を痛感している」と話している。“厳正な対応”について、具体的な言及がなかっただけに、今後の処遇に注目が集まる。