JOCの山下泰裕会長(共同通信社)
「すぐに駅員や警備員が駆け付けて、ホーム上の客に離れるよう指示を出していたので事故状況は詳しくはわかりません。ただ、車両が損傷している様子や血などが流れている様子もなく、私は車両の下やホームの隙間に入って助かったのならよかったな、って思ったほどでした」(同前)
しかし、約2時間後、森谷さんは搬送先の病院で死亡が確認された。東京五輪の開幕まで、あと1か月半。なぜこのタイミングで森谷さんは自死を選ばなければならなかったのか。
「森谷さんは、真面目でとにかく優秀なタイプでした。自殺なんて考えられない」
と語るのは五輪関係者。
「彼は埼玉県の難関進学校から法政大学に進み、その後は西武鉄道グループの不動産会社であるコクド(2006年に解散)で働いていました。JOCにはコクドから出向という形でかかわっていたのですが、評判が非常によく、JOC側から依頼する形で再雇用することになったと聞いている。2000年のシドニー五輪の際は、日本選手団の本部員に選ばれるなど、もう20年以上前から『五輪の縁の下の力持ち』として活躍していましたね」
※女性セブン2021年6月24日号
京都府亀岡市で五輪中止を訴えるデモを行う人たち(共同通信社)