スポーツ

五輪出場権獲得の大坂なおみ 「夢の舞台」と語っていたのになぜ沈黙?

大坂選手にとって五輪は夢だった

大坂選手にとって五輪は夢だった

 喜びを爆発させてもいいはずなのに、なぜか彼女は沈黙を貫いている。女子テニス協会は6月14日、最新の世界ランキングを発表。2位の大坂なおみ選手(23才)は、56位圏内に与えられる「東京五輪の出場権」を獲得した。

「大坂選手にとって五輪は夢の舞台です。まだ無名だった10代の頃から“五輪に出たい”と明言していました」(スポーツライターの山口奈緒美さん)

 ところが、大坂選手がよく情報発信しているツイッターやインスタグラムでも五輪に関する発言はない。出場権は得たものの、7月5日までに出場の意思表示がなければ、出場は叶わないルールだ。

「ウィンブルドンを5回、全仏を6回も制覇したスウェーデンの名プレーヤー、B・ボルグ選手は、1983年、“燃え尽き症候群”で26才の若さで突然引退しました。テニス界ではいま、うつ病を公表した大坂選手もそのまま引退してしまわないかと心配されています」(テニス協会関係者)

 大坂選手が全仏オープンの記者会見を拒否したのは5月30日。その理由について「何度も同じ質問をされる」「疑念を抱かせるような質問をされる」と訴えた。大坂選手をよく知る関係者が語る。

「彼女が苦痛に思っていたのは、東京五輪について繰り返し聞かれることでした。まるでコロナ禍で五輪を“強行”することが、日本人の彼女のせいかのような言い方もあり、相当なプレッシャーになっていたようです」

「正直なところ私にはわかりません」

 たとえば、今年2月、全豪オープン優勝翌日の会見。大坂選手は五輪開催について聞かれ、こう答えている。

「私にとって初めてのオリンピックであり、東京は夢のような場所です。でも……私はあまり深く考えたくありません。なぜなら、分析しすぎて、自分にストレスをかけてしまう気がするからです」

 同様の話を何度も繰り返ししているにもかかわらず、大坂選手が会見を開けば必ずといっていいほど東京五輪について聞かれた。5月に入ると、欧米メディアを中心に「開催は中止すべきだ」という論調が盛り上がる。5月10日、英BBCインタビューで「開催は適切か」と問われると、大坂選手はこう嘆いた。

「正直なところ、私にははっきりわかりません」

 大坂選手だけではない。スペインの男子トップ選手のラファエル・ナダル選手は「はっきりとした答えはない。自分ではわからない」(5月11日)と語り、セルビアのノバク・ジョコビッチ選手は出場するかどうか聞かれると「出るべきかどうか、自分に問いただしている。もし会場に観客が入るなら出る」(5月27日)と話して、無観客だった場合の「辞退」を匂わせた。

関連キーワード

関連記事

トピックス

離婚を発表した加藤ローサと松井大輔(右/Instagramより)
「ママがやってよ」が嫌いな言葉…加藤ローサ(40)、夫・松井大輔氏(44)に尽くし続けた背景に母が伝えていた“人生失敗の3大要素”
NEWSポストセブン
二階堂ふみとメイプル超合金・カズレーザーが結婚
二階堂ふみ&カズレーザーは“推し婚”ではなく“押し婚”、山田美保子さんが分析 沖縄県出身女性芸能人との共通点も
女性セブン
山下美夢有(左)の弟・勝将は昨年の男子プロテストを通過
《山下美夢有が全英女子オープンで初優勝》弟・勝将は男子ゴルフ界のホープで “姉以上”の期待度 「身長162cmと小柄だが海外勢にもパワー負けしていない」の評価
週刊ポスト
2013年に音楽ユニット「girl next door」の千紗と結婚した結婚した北島康介
《金メダリスト・北島康介に不倫報道》「店内でも暗黙のウワサに…」 “小芝風花似”ホステスと逢瀬を重ねた“銀座の高級老舗クラブ”の正体「超一流が集まるお堅い店」
NEWSポストセブン
京都成章打線を相手にノーヒットノーランを達成した横浜・松坂大輔
【1998年夏の甲子園決勝】横浜・松坂大輔と投げ合った京都成章・古岡基紀 全試合完投の偉業でも「松坂は同じ星に生まれた投手とは思えなかった」
週刊ポスト
お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志と浜田雅功
《松本人志が11月復帰へ》「ダウンタウンチャンネル(仮称)」配信日が決定 “今春スタート予定”が大幅に遅れた事情
NEWSポストセブン
“新庄采配”には戦略的な狙いがあるという
【実は頭脳派だった】日本ハム・新庄監督、日本球界の常識を覆す“完投主義”の戦略的な狙い 休ませながらの起用で今季は長期離脱者ゼロの実績も
週刊ポスト
夏レジャーを普通に楽しんでほしいのが地域住民の願い(イメージ)
《各地の海辺が”行為”のための出会いの場に》近隣住民「男性同士で雑木林を分け行って…」 「本当に困ってんの、こっちは」ドローンで盗撮しようとする悪趣味な人たちも出現
NEWSポストセブン
2013年に結婚した北島康介と音楽ユニット「girl next door」の千紗
《北島康介に不倫報道》元ガルネク・千紗、直近は「マスク姿で元気がなさそう…」スイミングスクールの保護者が目撃
NEWSポストセブン
娘たちとの関係に悩まれる紀子さま(2025年6月、東京・港区。撮影/JMPA)
《眞子さんは出席拒否の見込み》紀子さま、悠仁さま成年式を控えて深まる憂慮 寄り添い合う雅子さまと愛子さまの姿に“焦り”が募る状況、“30度”への違和感指摘する声も
女性セブン
違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者が逮捕された
「ローションに溶かして…」レーサム元会長が法廷で語った“薬物漬けパーティー”のきっかけ「ホテルに呼んだ女性に勧められた」【懲役2年、執行猶予4年】
NEWSポストセブン
ヒグマの親子のイメージ(時事通信)
「なぜ熊を殺した」「行くのが間違い」役場に抗議100件…地元猟友会は「人を襲うのは稀」も対策を求める《羅臼岳ヒグマ死亡事故》
NEWSポストセブン