国内

麻生財務相「『こち亀』作者は鳥山さん」発言の後に「秋山さんでした」

本当に読んでいた?(写真は2008年11月/時事通信フォト)

本当に読んでいた?(写真は2008年11月/時事通信フォト)

「下々の皆さん」「民度のレベルが違う」「セクハラ罪という罪はない」──。これまで数々の失言を残してきた麻生太郎財務相。今度は得意分野での失言が飛び出した。

 7月20日、財務省では麻生氏による閣議後記者会見が行なわれた。16日には、国が森友学園問題で自殺した近畿財務局の元職員・赤木俊夫さんの妻の求めに応じて、赤木さんが改ざんについて遺した「赤木ファイル」の原本を裁判所に提出していた。会見ではそのことについての見解が本題になると思われていたが、記者たちを驚かせたのは別の発言だった。全国紙記者が語る。

「森友問題をスクープした大阪日日新聞記者の相澤冬樹さんが質問した際に、人気マンガ『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(集英社刊)の新刊が5年ぶりに発売されるという話題に触れたんです。麻生さんも“マンガ通”なので嬉しそうに語り出したのですが、そこで驚きの発言があったんです」

 一体どんなやりとりがあったのか。質問した相澤氏に話を聞いた。

「場を和ませてから本題に入ろうと私がマンガの話を振ると、麻生さんは『鳥山さんか。鳥山というのはこち亀を描いてる葛飾区に住んでいるおじさんだけど……』と言い出したんです。恐らく同じ『週刊少年ジャンプ』の人気作『ドラゴンボール』の作者・鳥山明さんと勘違いしたのでしょう。思わず、『こち亀は秋本治さんだろ!』とツッコみそうでした」

 明らかな取り違えに、“ささやき職員”が助け船を出した。

「横からサッと財務省の職員が飛んできて耳打ちしたんです。ただその職員も『秋山さんです』と間違えていた(笑)。麻生さんもそのまま『秋山さんでした、ごめんなさい』と言い、また職員が飛んできてやっと『秋本さんでした』と。もはや漫才のようでした」(同前)

 麻生氏は2014年に誕生した超党派の議員連合「マンガ・アニメ・ゲームに関する議員連盟」の最高顧問だけに、少々恥ずかしいミスである。

 さらに首相在任中の2008年には同作のイベントにゲスト出演していたほか、かつては自身のブログに「『こち亀』を読んで笑えないと体調が悪いのかなと、週1回の体調チェックのようになっている」と記したこともある。2016年に連載終了が発表された際には、記者団に対して「とても残念」と述べている。麻生氏いわく「お気に入り作品」なのだ。

 こうした発言で一部のマンガファンから支持されていただけに、今回の“疑惑”は批判の的になるかもしれない。

※週刊ポスト2021年8月13日号

5人が初入閣を果たした

副総理・財務大臣のポジションを続ける麻生大臣(写真は2020年9月の組閣時)

関連記事

トピックス

割れた窓ガラス
「『ドン!』といきなり大きく速い揺れ」「3.11より怖かった」青森震度6強でドンキは休業・ツリー散乱・バリバリに割れたガラス…取材班が見た「現地のリアル」【青森県東方沖地震】
NEWSポストセブン
前橋市議会で退職が認められ、報道陣の取材に応じる小川晶市長(時事通信フォト)
《前橋・ラブホ通い詰め問題》「これは小川晶前市長の遺言」市幹部男性X氏が停職6か月で依願退職へ、市長選へ向け自民に危機感「いまも想像以上に小川さん支持が強い」
NEWSポストセブン
3年前に離婚していた穴井夕子とプロゴルァーの横田真一選手(Instagram/時事通信フォト)
《ゴルフ・横田真一プロと2年前に離婚》穴井夕子が明かしていた「夫婦ゲンカ中の夫への不満」と“家庭内別居”
NEWSポストセブン
二刀流かDHか、先発かリリーフか?
【大谷翔平のWBCでの“起用法”どれが正解か?】安全策なら「日本ラウンド出場せず、決勝ラウンドのみDHで出場」、WBCが「オープン戦での調整登板の代わり」になる可能性も
週刊ポスト
高市首相の発言で中国がエスカレート(時事通信フォト)
【中国軍機がレーダー照射も】高市発言で中国がエスカレート アメリカのスタンスは? 「曖昧戦略は終焉」「日米台で連携強化」の指摘も
NEWSポストセブン
テレビ復帰は困難との見方も強い国分太一(時事通信フォト)
元TOKIO・国分太一、地上波復帰は困難でもキャンプ趣味を活かしてYouTubeで復帰するシナリオも 「参戦すればキャンプYouTuberの人気の構図が一変する可能性」
週刊ポスト
世代交代へ(元横綱・大乃国)
《熾烈な相撲協会理事選》元横綱・大乃国の芝田山親方が勇退で八角理事長“一強体制”へ 2年先を見据えた次期理事長をめぐる争いも激化へ
週刊ポスト
2011年に放送が開始された『ヒルナンデス!!』(HPより/時事通信フォト)
《日テレ広報が回答》ナンチャン続投『ヒルナンデス!』打ち切り報道を完全否定「終了の予定ない」、終了説を一蹴した日テレの“ウラ事情”
NEWSポストセブン
青森県東方沖地震を受けての中国の反応は…(時事通信フォト)
《完全な失敗に終わるに違いない》最大震度6強・青森県東方沖地震、発生後の「在日中国大使館」公式Xでのポスト内容が波紋拡げる、注目される台湾総統の“対照的な対応”
NEWSポストセブン
安福久美子容疑者(69)の高場悟さんに対する”執着”が事件につながった(左:共同通信)
《名古屋主婦殺害》「あの時は振ってごめんねって会話ができるかなと…」安福久美子容疑者が美奈子さんを“土曜の昼”に襲撃したワケ…夫・悟さんが語っていた「離婚と養育費の話」
NEWSポストセブン
《悠仁さまとの差》宮内庁ホームページ“愛子内親王殿下のご活動”の項目開設に「なぜこんなに遅れたのか」の疑問 皇室記者は「当主の意向が反映されるとされます」
《悠仁さまとの差》宮内庁ホームページ“愛子内親王殿下のご活動”の項目開設に「なぜこんなに遅れたのか」の疑問 皇室記者は「当主の意向が反映されるとされます」
週刊ポスト
優勝パレードでは終始寄り添っていた真美子夫人と大谷翔平選手(キルステン・ワトソンさんのInstagramより)
《大谷翔平がWBC出場表明》真美子さん、佐々木朗希の妻にアドバイスか「東京ラウンドのタイミングで顔出ししてみたら?」 日本での“奥様会デビュー”計画
女性セブン