西東京の「親子4人死亡事件」に新展開が──(時事通信フォト)
12月19日夕方、自宅に帰ったばかりの男性から110番通報があった。
「誰もいないはずの自宅にチェーンロックがかかっている。中から物音もする」
同日17時45分ごろ、駆けつけた警察官らが自宅の2階でこの男性の妻(36)と息子3人が倒れているのを発見。辺りは物々しい雰囲気に包まれた。大手紙社会部記者が話す。
「一家は5人家族でした。自宅の洋室で、刃物で切られたような傷がある母親と長男(16)が倒れており、血のついたオノと包丁が見つかった。次男(11)と三男(9)は寝室に倒れており、首を絞められた跡があったようです。その後、4人はいずれも救急搬送されましたが、まもなく病院で死亡が確認された。
捜査関係者によれば父親と母親は遺体発見の直前までメッセージのやり取りなどをしていたといい、無理心中の疑いが強いとみて捜査が進められています」
惨劇が起きたのは保谷駅から北へ約1.5キロのあたりにある閑静な住宅街だ。登記簿によれば、家族が住んでいた戸建ては2020年7月に父親の名義で購入されている。
当日の緊迫した様子を50代の近隣住民が話す。
「自宅にいましたが、その時間は特に物音や怒鳴り声などは聞こえませんでした。気づいたら救急車とパトカーが何台かいて、お宅の前は大きなブルーシートで囲われていました。遠目からですが停まっている救急車の中で、お子さんが処置を受けているのが見えて。ただごとじゃないなと思いましたが、まさか一家心中なんて……」
心中があった一家の周りは一戸建てが立ち並び、7〜8軒、似たような物件が連なる区画だ。聞き込みを続けると、ある近隣住民の女性は「(事件当日の)金曜日に仕事に出ていく旦那さんを見たばかりで……」と驚きを隠せない様子だった。さらに別の30代女性は一家の様子をこう話した。
