2014年には招致のため世界的映画監督のチャン・イーモウ氏がPR映像を作成した。先端技術を駆使した演出に、香港出身ながら「共産党員になりたい」と中国寄りの発言を繰り返すジャッキー・チェンなど大物俳優の出演も加われば、さらに国威発揚に拍車がかかりそうだ。
北京五輪に向けて、インフラも進化している。選手やスタッフを送迎するシャトルバスとして、無人自動運転の「ロボタクシー」の導入が進められている。
「すでに百度(バイドゥ)が自動運転ロボットタクシーを体験するサービスを始めていて、アプリでQRコードを読み込んで行き先を入力すると、自動で運んでくれます。同様に無人バスも予定しているようです。
競技場内では物資の運搬はロボットが担い、食事の配達も無人です。ほかにも無人の掃除ロボット、商品を積んだ車が移動する無人の売店もあるようです。先端技術のアピールのみならず、コロナ対策においても有効という面を売りにするでしょう」(宮崎氏)
※週刊ポスト2021年8月20日号