町田瑠唯選手
開会式で旗手を務めたワシントン・ウィザーズに所属する八村の存在が女子バスケに相乗効果を生んだと話すのはSGの三好南穂だ。
「自分たちにも注目してほしいという気持ちはありましたね(笑)。ただ、今まで男子も女子もあまり注目されなかった状態から、八村君がNBAで活躍してくれて、日本の男子を盛り上げてくれた。バスケット界としてはこれほど嬉しいことはない。女子のバスケットも面白いというのは伝えたかったし、見てもらいたかった。こうやって結果を残せて、反響を感じます」
三好の意見に同調したのはホーバス監督。
「私が男子にヤキモチ焼いたことはないよ(笑)。私は男女関係なく、バスケが大好きだから。八村の活躍によって男子がいっぱい応援してもらう。それは女子にとっても良いこと。日本の女子は、小さくても勝てることを証明した。今日は大きいアメリカが勝ったけど、(銀メダルによって)これからもっと応援してもらえると思う」
今回の銀メダル獲得が、Wリーグのプロ化への足掛かりになればと話したのは、プロ野球楽天のオコエ瑠偉を兄に持つオコエ桃仁花だった。
「日本の女子リーグもプロ化して(組織としてもバスケのレベルとしても)世界基準に上げていくべき。アメリカ戦は世界女王の高い壁を感じた。自分たちのオフェンスがまったくできなかった。“王者の試合運び”に慣れているアメリカは全然違うなと思いました。アメリカとの差はまだまだ大きいですけど、今回メダルを獲ったことで、女子のバスケはもっと注目されると思います」
スポーツは異なるものの、兄はプロアスリートの先輩だ。
「ずっとお兄ちゃんの背中を見て育ってきた。本当は一緒に東京五輪に出たかったんですけど、これから先、いつか同じ舞台に立つことができたら」