カフェインの覚醒作用をおだやかにする「テアニン」が含まれている(写真/Getty Images)
炭酸やジュースにまぜる!? NY式・抹茶のお作法
では、私たち日本人より先に、抹茶の驚くべき効果に気づいたニューヨーカーたちは、どのように飲んでいるのだろうか。
『Matcha Bar』で売られている抹茶エナジードリンクのびんを見てみると、「Mint」「Apple Ginger」と、日本人には味の想像がつかないものも。
ももやパイナップル、すいかなどのジュースや炭酸飲料に抹茶を加えたものも流行している。ジュースの黄色やピンク色に抹茶の緑色が2層になっていて、“インスタ映え”するのも人気の理由だ。
「最近では、日本で売っているような、冷たい牛乳にも簡単に溶ける抹茶パウダーが売られており、自宅で抹茶ラテを楽しむ人も増えています。
以前からアメリカで流行している、牛乳にターメリック(うこん)パウダーを溶いた『ゴールデンミルク』に、さらにしょうがパウダーと抹茶パウダーをプラスした飲み方も人気です。
ターメリックは認知症予防効果があるとされており、しょうがは血行を促進し、消化吸収をよくする作用が期待できます。果物やヨーグルトにそのまま抹茶パウダーをかけるのもメジャーな食べ方です。
ただし、アメリカに限らず日本でも、抹茶の成分が少ない、単なる“抹茶風味”のパウダーも販売されているので、購入する際は成分表示の確認を忘れずに」
大森さんは、慣れ親しんだ飲み方で抹茶を楽しむなら、夜はアイス、朝はホットで飲むことをおすすめする。
「リラックス作用のあるテアニンは冷たい水に溶け出しやすいのに対し、覚醒作用のあるカフェインは、熱いお湯の方がよく溶け出します。
この性質を利用して、就寝前は水出し抹茶のテアニンでリラックスして眠りの質を上げ、朝目覚めたときはカフェインたっぷりの熱い抹茶を飲めば、スッキリと目が覚めるでしょう」(大森さん)
いまや世界が認めるスーパードリンク「MATCHA」──あらためて、お点前(てまえ)頂戴してみましょうか。
※女性セブン2021年8月19・26日号