黒ゴマのような粒と、べちゃっとした液状のものはフン(排泄物)。これらの”ロールサイン”があると、ゴキブリがいる証拠。頻繁に開けない戸棚や段ボールは要注意
家の周りに隙間や水場をつくらない
どこからでも入ってくるため防ぎようがなさそうだが、防御策としては、こまめに掃除してエサになるものを排除することが重要だ。侵入されそうな場所は塞ぐか、あるいは修繕し、エアコンの室外機にもネットをかけるなどして対策を。害虫防除技術研究所所長・白井良和さんはこう話す。
「家の周辺に水場があれば、ゴキブリがその水を飲みにやって来るので、水場をつくらないことも大切です」
もしすでに侵入されている場合、家の中にゴキブリがいるかどうかの判断は、ローチサインが手がかりになる。
「ローチサインとはゴキブリのフン(排泄物)を指します。このサインの近くにいるはずなので、置き型の殺虫剤を設置しておきましょう」(有吉さん)
本体よりヤバいのが卵です
ゴキブリは見かけなくても、小豆ほどの大きさで、チョコレート色に近く、植物の種のようなものを見たことはないだろうか。実はこれ、ゴキブリの「卵鞘」。鞘の中にはクロゴキブリの場合で約24個の卵が詰まっている。
「クロゴキブリは1年に20回ほど産卵します。そこに平均24個の卵が詰まっているので、単純計算でも1匹のメスから年間400~500匹が生まれることになります」(有吉さん)
やっかいなのは、卵鞘に殺虫剤をかけても鞘の中まで薬剤が浸透しないため、殺せない点だ。鞘ごと潰すしか退治する方法がない。放置された段ボールなどによく産みつけられているほか、ゴキブリが命の危険を感じたとき、産み落としながら逃げることもあるそう。こんなヤバすぎる“落とし物”は勘弁して!
取材・文/番匠郁 イラスト/藤井昌子、サヲリブラウン
※女性セブン2021年9月9日号